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2009 年度 実績報告書

筋ジストロフィー症の発症に関わる糖鎖合成酵素の機能解析とその破綻

研究課題

研究課題/領域番号 19790244
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

萬谷 啓子  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70415496)

キーワード筋ジストロフィー / ο-マンノース型糖鎖 / POMT / α-ジストログリカン
研究概要

α-DGは糖鎖を介してラミニンなどの基底膜の分子に結合し神経や筋組織を正常に保つ。α-DGの主要糖鎖であるο-マンノース型糖鎖の生合成を担う糖転移酵素POMT1、POMT2は先天性筋ジストロフィーの原因遺伝子産物である。POMTの酵素活性の発現にはPOMT1-POMT2複合体の形成が必要である。今年度は、昨年度に引き続き、POMTの複合体形成や活性発現機構におけるN型糖鎖の役割について検討した。
変異体の解析からPOMT1では3ヶ所、POMT2では5ヶ所のAsnで糖鎖修飾が確認されている。POMT1またはPOMT2の一方のAsnをGlnに1ヶ所置換しても、POMT活性にはほとんど影響しないが、どちらか一方のAsnをすべてGlnに置換してN結合型糖鎖を欠失させると、複合体は形成されるものの不溶性となり、POMT活性が完全に消失することが分かった。また、糖鎖修飾阻害剤のツニカマイシンで、N型糖鎖の修飾を阻害した場合も同様に不溶性となりPOMT活性は消失した。これらの結果から、POMT1とPOMT2のN型糖鎖はPOMT活性に必要であることが明らかとなった。さらに、N型糖鎖をエンドグリコシダーゼHで処理したところ、POMT1とPOMT2の分子量が低下したことから、POMT1とPOMT2には高マンノース型糖鎖が結合している、つまり小胞体に局在していることが示唆された。これは、以前の免疫染色の結果と一致していた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Role of N-glycans in maintaining the activity of protein O-mannosyltransferases POMT1 and POMT2.2010

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Manya, Keiko Akasaka-Manya, Ai Nakajima, Masao Kawakita, Tamao Endo
    • 雑誌名

      Journal of Biochemistry 147

      ページ: 337-344

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒトO-マンノース転移酵素におけるN型糖鎖修飾の解析2010

    • 著者名/発表者名
      萬谷博、赤阪-萬谷啓子、遠藤玉夫
    • 学会等名
      日本薬学会第130年会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      20100327-20100330
  • [学会発表] 先天性筋ジストロフィーにおける糖鎖異常2009

    • 著者名/発表者名
      遠藤玉夫
    • 学会等名
      第82回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      20091021-20091024
  • [学会発表] Role on N-glycans on protein O-mannosyltransferases POMT1 and POMT22009

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Manya
    • 学会等名
      Austria/Japan Seminar on Comparative Glycobiology and Developmental Biology
    • 発表場所
      Hayama
    • 年月日
      20090921-20090922

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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