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2007 年度 実績報告書

性決定遺伝子(INSL3,GREAT,SF-1)の停留精巣に対する影響に迫る研究

研究課題

研究課題/領域番号 19790248
研究機関国立成育医療センター(研究所)

研究代表者

和田 友香  国立成育医療センター(研究所), 小児思春期発育研究部, 流動研究員 (80399485)

キーワード分子遺伝学 / 停留精巣 / 性分化異常症(DSD)
研究概要

【研究の目的】本研究は性決定に関与する遺伝子の停留精巣発症に対する影響を解明することが目的である。
【本年度の内容】インフォームドコンセントで同意を得た上で,停留精巣患者および正常男児の末梢血検体の集積を行い,ゲノムDNAを抽出した。INSL3遺伝子,SF-1遺伝子についてはそれぞれのコーディングエクソンに対しプライマーを設計しpolymerase chain reaction(PCR)反応を行いCEQ8000 autosequencer(Beckman Coulter,Fullerton,CA)を用いて直接シークエンス法で解析した。GREAT遺伝子ついてはコーディングエクソンがそれぞれ18個と多いため直接シークエンス法よりもコストパフォーマンスの良いWAVE(Transgenomic,Omaha,NE)を用いたDenaturing high-performance liquid chromatography(DHPLC法)を行い,異常パターンを示すバリアントに対しては直接シークエンス法あるいは制限酵素切断法を行った。また,HOXA10遺伝子の変異解析も追加して行った。現在のところ病的変異は認めていないが,INSL3遺伝子とGREAT遺伝子において計6個の多型が同定された。INSL3遺伝子Ala60Thr多型では,X^2testを行ったところ,Thr アリル頻度およびThr/Thr ジェノタイプ頻度が患者において有意に高頻度で見出されている。また得られたデータがHardy-Weinberg平衡を満たしているかを検討するためにHardy-Weinbergequilibrium(http://en.wikipedia.org/wiki/Hardy-Weinberg)を用いた。INSL3遺伝子 Ala60Thrが劣性効果を持つ疾患感受性因子であることが明らかとなってきたがさらに詳細な検討を要すると考えている。
【研究の意義】停留精巣発症のメカニズム解明の補助になり,さらに妊孕性の予後を予測することができる。また原因各々に対する治療法が確立される可能性が見出せる。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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