進化史から探るヒトマラリア原虫を中心とした霊長類マラリア原虫の寄生適応戦略

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19790306
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 寄生虫学(含衛生動物学)
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 早川 敏之 大阪大学, 微生物病研究所, 特任助教 (80418681)
• 連携研究者: 田邉 和裄 大阪大学, 微生物病研究所, 特任教授 (40047410) ; 川合 覚 独協医科大学, 医学部, 准教授 (70275733) ; 平井 啓久 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10128308) ; 颯田 葉子 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 教授 (20222010)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: マラリア / 原虫 / 宿主 / 進化

研究概要

マラリアは人類最大の原虫感染症である。その原因病原体であるマラリア原虫の宿主寄生適応戦略の解明のため、マラリア原虫と宿主の進化を比較したところ、宿主転換によるマラリア原虫の主要系統の急速な多様化(マラリアビッグバン)を見いだした。この知見は、寄生適応における宿主転換の重要性を示し、従来の"宿主転換は例外的な現象"とする見方を変えるものである。このため、マラリア研究に新たな基盤を提供すると期待される。

研究成果

• [雑誌論文] Big bang in the evolution of extant malaria parasites (2008)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之、Richard Culleton、大谷寛人、堀井俊宏、田邉和裄
  • 雑誌名: Molecular Biology and Evolution 25 ページ: 2233-2239
  • 査読あり
• [学会発表] マラリア原虫の共進化 宿主転換と宿主特異性の検討 (2008)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: 感染症国際研究センターシンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-12-22
• [学会発表] Incipient rapid diversification in the evolution of extant malaria parasites (2008)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: International Symposium on Protistology Evolution and Diversity
  • 発表場所: 茨城(筑波)
  • 年月日: 2008-11-08
• [学会発表] 現生マラリア原虫の起源での急速な多様化(マラリアビッグバン) (2008)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: 第77回日本寄生虫学会大会
  • 発表場所: 長崎(長崎)
  • 年月日: 2008-04-04
• [学会発表] Incipient rapid diversification in the evolution of extant malaria parasites (2007)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: 2007 International RIMD-CVRDC Joint Symposium
  • 発表場所: 大阪(吹田)
  • 年月日: 2007-12-18
• [学会発表] 現生マラリア原虫系統の起源における急速な多様化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: 第6回分子寄生虫・マラリア研究フォーラム
  • 発表場所: 愛媛(松山)
  • 年月日: 2007-10-27
• [学会発表] Incipient rapid diversification in the evolution of extant malaria parasites (2007)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: The 7th Awaji International Forum on Infection and Immunity
  • 発表場所: 兵庫(淡路)
  • 年月日: 2007-09-04
• [学会発表] マラリア原虫と宿主の共進化史 (2007)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: 日本進化学会第9回大会
  • 発表場所: 京都(京都)
  • 年月日: 2007-08-31
• [学会発表] マラリア原虫と宿主の共進化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 早川敏之
  • 学会等名: 第15回分子寄生虫学ワークショップ
  • 発表場所: 群馬(草津)
  • 年月日: 2007-07-27
• [備考]
  • URL: http://www.biken.osaka-u.ac.jp/act/act_tanabe.php
• [備考] New Scientist誌(2671号 2008年8月30日)にて[雑誌論文](1)の論文が紹介された。