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2008 年度 実績報告書

サルモネラのマクロファージアポトーシス誘導と宿主免疫応答

研究課題

研究課題/領域番号 19790313
研究機関千葉大学

研究代表者

高屋 明子  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 講師 (80334217)

キーワードサルモネラ / SPI1 / カスパーゼ-8 / サイトカイン
研究概要

サルモネラの病原因子をコードするSPI1は過剰発現するとカスパーゼ-8を活性化することによりカスパーゼ-3を活性化し、アポトーシスを誘導する。本年度はカスパーゼ-8の活性化経路を解明する目的で、ERストレスとDeath receptorへの関与を検討した。しかしながら、SPI1過剰発現株感染ではどちらの経路も活性化されておらず、SPI1によるカスパーゼ-8活性化は別の経路で活性化されることが明らかとなった。また、SPI1によるカスパーゼ-8活性化は野生株感染でも低レベル活性化されていたが、野生株感染ではカスパーゼ-3は活性化されなかった。このことからサルモネラによるSPI1発現の調節はカスパーゼ-8活性化レベルの制御に重要であることが明らかとなった。
さらに、SPI1によるカスパーゼ-8活性化が免疫応答に関与する可能性を検討するため、カスパーゼ-8活性阻害によるIL-1β量を検討した。サルモネラをマクロファージに感染させるとIL-1βが分泌されるが、カスパーゼ-8阻害時には顕著に減少した。カスパーゼ-8は転写因子NFκBの活性化に関与することがあることから、カスパーゼ-8によるIL-1β量の増加がIL-1β遺伝子の発現誘導に関与する可能性を考え、カスパーゼ-8の阻害・非阻害時でのmRNA量を比較した。その結果、カスパーゼ-8はIL-1βのmRNA量増加させることが明らかとなった。これまでSPI1によるサイトカイン産生にはカスパーゼ-1活性化の寄与が示されていたが、今回の結果よりSPI1はカスパーゼ-8を活性化することによりサイトカインの転写を制御することでサイトカイン産生調節を行っていることも示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Salmonella Pathogenicity Island1タイプIII蛋白分泌システムによるマクロファージカスパーゼ-8活性化制御2008

    • 著者名/発表者名
      高屋明子、小林里美、山本友子
    • 学会等名
      第2回細菌学・若手コロッセウム
    • 発表場所
      湘南国際村センター
    • 年月日
      2008-08-04

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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