転写因子APー4によるHIV潜伏感染維持と破綻機構の解明

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19790345
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: ウイルス学
• 研究機関: 名古屋市立大学
• 研究代表者: 今井 健一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (60381810)
• 研究協力者: 岡本 尚 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40146600)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: HIV / AIDS / 潜伏感染 / AP-4 / HDAC / 転写 / エピジェネティクス

研究概要

AIDS患者は全世界で約3300万人存在し、年間約210万人もの人が亡くなっている。先進国の中で感染者数が増え続けているのは日本だけである。AIDSの治療を困難にしている大きな理由にHIVの潜伏感染があるがその分子機構はよくわかっていない。今回の研究では、潜伏感染の成立とその破綻機構の解明を試みた。その結果、HIV潜伏感染の成立に関与しうる新たな分子の同定と、潜伏感染が歯周病原菌によって再活性化されることを見出した。

研究成果

• [雑誌論文] Reactivation of latent HIV-1 infection by the periodontopathic bacterium Porphyromonas gingivalis involves histone modification (2009)
  • 著者名/発表者名: Imai, k, Ochiai, K. and T. Okamoto
  • 雑誌名: J. Immunol Vol. 182 (6) ページ: 3688-3695
  • 査読あり
• [雑誌論文] Inhibition of Human Immunodeficiency Virus Type 1 Replication by Blocking IκB Kinase with Noraristeromycin (2008)
  • 著者名/発表者名: Asamitsu K, Yamaguchi T, Nakata K, Hibi Y, Victoriano AF, Imai K, Onozaki K, Kitade Y, Okamoto T
  • 雑誌名: J Biochem Vol. 144(5) ページ: 581-589
  • 査読あり
• [雑誌論文] Involvement of RelA-associated inhibitor (RAI) in regulation of trophoblast differentiation via interaction with transcriptional factor Sp1 (2007)
  • 著者名/発表者名: Minekawa, R, M. Sakata, Y. Okamoto, M. Hayashi, A. Isobe, T. Takeda, T. Yamamoto, M. Koyama, M. Ohmichi, K. Tasaka, K. Imai, Okamoto. T, and Y. Murata
  • 雑誌名: Endocrinology Vol. 148(12) ページ: 5803-5810
  • 査読あり
• [雑誌論文] HIV転写調節機構とその治療制御の可能性 (2007)
  • 著者名/発表者名: 今井健一,岡本尚
  • 雑誌名: 蛋白質・核酸・酵素 Vol.52(10) ページ: 1121-1127
• [学会発表] Microbe interactions leading to AIDS development : Interaction between HIV and Porphyromonas gingivalis, a causative agent of periodontitis (2009)
  • 著者名/発表者名: T. Okamoto and K. Imai
  • 学会等名: 4TH GERMAN-JAPANESE HIV-SYMPOSIUM
  • 発表場所: Horsaalzentrum, St. Josef Hospital, Bochum, Germany
  • 年月日: 20090323-24
• [学会発表] Involvement of histone 3 lysine 9 (H3K9) dimethyl transferase G9a in the maintenance of HIV-1 latency and its reactivation by BIX01294 (2009)
  • 著者名/発表者名: Imai, K., Togami, H. and T. Okamoto
  • 学会等名: 4TH GERMAN-JAPANESE HIV-SYMPOSIUM
  • 発表場所: Horsaalzentrum, St. Josef Hospital, Bochum, Germany
  • 年月日: 20090323-24
• [学会発表] 歯周病によるAIDS進展の可能性(1)-P. gingivalisによるヒストン修飾を介する潜伏HIVの賦活化- (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井健一、落合邦康、岡本尚
  • 学会等名: 第82回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場(名古屋市)
  • 年月日: 20090312-14
• [学会発表] 歯周病によるAIDS進展の可能性(2)-各種歯周病原菌の潜伏感染HIV活性化に及ぼす影響- (2009)
  • 著者名/発表者名: 落合邦康、今井健一、岡本尚
  • 学会等名: 第82回日本細菌学会総会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場(名古屋市)
  • 年月日: 20090312-14
• [学会発表] クロマチンリモデリングを介するグラム陰性嫌気性菌感染症による潜伏HIVの賦活化 (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井健一、岡本尚
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会、第81回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド(神戸市)
  • 年月日: 20081209-12
• [学会発表] クロマチンリモデリングを介するグラム陰性嫌気性菌感染症による潜伏HIVの賦活化 (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井健一、岡本尚
  • 学会等名: 第22回日本エイズ学会学術集会・総会
  • 発表場所: 大阪国際交流センター(大阪市)
  • 年月日: 20081126-28
• [学会発表] グラム陰性嫌気性菌感染症によるHIVの転写レベルでの賦活化 (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井健一、岡本尚
  • 学会等名: 第56回日本ウイルス学会学術集会・総会
  • 発表場所: 岡山コンベンションセンター(岡山市)
  • 年月日: 20081026-28
• [学会発表] 歯周病による潜伏感染HIV-1賦活化の可能性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 落合邦康、今井健一、岡本尚
  • 学会等名: 第91回日本細菌学会関東支部総会
  • 発表場所: 生命の森リゾート(千葉)
  • 年月日: 20081023-24
• [学会発表] 歯周病とエイズの密接な関係-P. gingivalisの産生する酪酸がクロマチン修飾を介してHIV-1転写を活性化する (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井健一、落合邦康、岡本尚
  • 学会等名: 第51回日本歯周病学会秋季学術大会
  • 発表場所: 四日市市文化会館(四日市市)
  • 年月日: 20081018-19
• [学会発表] 歯周病原細菌の潜伏感染HIV-1賦活化におよぼす影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 落合邦康、今井健一、岡本尚
  • 学会等名: 第51回日本歯周病学会秋季学術大会
  • 発表場所: 四日市市文化会館(四日市市)
  • 年月日: 20081018-19
• [学会発表] 歯周病によるHIVの転写レベルでの賦活化-P. gingivalisの産生する酪酸がクロマチン修飾を介してHIV-1転写を活性化する- (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井健一、落合邦康、岡本尚
  • 学会等名: 第50回歯科基礎医学会学術大会
  • 発表場所: TOC有明コンベンションホール(東京)
  • 年月日: 20080923-25
• [学会発表] 潜伏感染HIV-1に対する種々の歯周病原細菌の賦活化作用 (2008)
  • 著者名/発表者名: 落合邦康、今井健一、岡本尚
  • 学会等名: 第50回歯科基礎医学会学術大会
  • 発表場所: TOC有明コンベンションホール(東京)
  • 年月日: 20080923-25
• [学会発表] Reactivation of latent HIV-1 infection by the periodontopatic bacterium Porphyromonas gingivalis involves histone modification (2008)
  • 著者名/発表者名: T. Okamoto, K. Imai, K. Ochiai
  • 学会等名: The 21st. Meeting Japan-USA Cooperative Medical Program /AIDS Panel
  • 発表場所: Awaji and Tokyo(兵庫県立淡路夢舞台国際会議場・国立感染症研究所), Japan
  • 年月日: 20080911-12
• [学会発表] Positive involvement of Cyclin T1 in the protein stability of Tat (2007)
  • 著者名/発表者名: 今井健一、朝光かおり、岡本尚
  • 学会等名: 第21回日本エイズ学会学術集会・総会
  • 発表場所: 広島国際会議場(広島市)
  • 年月日: 20071128-30