ポリオウイルス擬似粒子を用いてマウスに残存性ポリオ様麻痺を生じさせ、運動負荷を与えた場合の影響について解析した。現在のところ、運動負荷の有無による異常はまだ観察されていない。今後さらに解析を進める予定である。 ポリオ後症候群の発症に関与する宿主遺伝子群を同定することを目的とし、これまでに見出した新規抗ポリオウイルス阻害剤GW5074についての解析をさらに進めた。その結果、チロシンキナーゼ阻害剤であるFlt3 Inhibitor IIが強い抗エンテロウイルス活性を持つことを見出した。さらに、これらの阻害剤に対する耐性ウイルスの回収を行い、その耐性変異がエンテロウイルスの複製過程を阻害する化合物として知られているenviroximeに対する耐性変異と同一であることが明らかとなった。Enviroximeの直接の標的は不明であるが、enviroximeとキナーゼ阻害剤は共通の標的を持つことが示唆された。
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