研究概要 |
本研究は,上肢切断者が最初に医療と関わる場となる全国の一次救急病院・大学病院・厚生年金病院・労災病院などの施設に対して自己記入式質問調査票を配布し,医療職側の上肢切断者への情報提供内容の実態を明らかにすることを目的とする。また,上肢切断者へのインタビューも行い,実際にどのような現状に直面したのか,医療職側にどのような情報提供内容を求めているのかについても明らかにする。このうち,19年度においては以下の内容を実施した。 1.対象施設の整理・選定 プレテストとして埼玉県内の救命救急センターのある病院・国公立病院・准公的機関病院・大学病院・労災病院400床以上の私立病院を対象に実施した調査結果を基に,調査対象施設を全国の救命救急センター・救急科専門医指定施設・大学病院・労災病院・厚生年金病院・災害拠点病院として登録されている病院に拡大することとし,施設を整理・選定した。その結果,881施設を調査対象施設とすることとした。 2.資料及び情報収集 患者への情報提供に関する資料を,書籍やインターネットを使用し収集した。また,ISPOに参加し,諸外国における上肢切断者に対するリハビリテーションの現状や切断者への対応についての情報収集も行った。 3.質問調査項目及びインタビュー項目の検討 プレテストにおいて,調査にご協力いただいた対象者より質問項目の答えにくさなどのご指摘を頂いた。そのため,これらの結果を踏まえて,また,上肢切断者に関わる医療職やエンジニアにもアドバイザーとして協力して頂き,収集した資料を参考に質問調香項目の整理,検計を行った。インタビュー項目たっても分析の観点から整理,検討を行った
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