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2007 年度 実績報告書

術前ムピロシン軟膏鼻腔内塗布による術後MRSA感染症予防の効果と安全性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19790376
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

小椋 正道  名古屋市立大学, 看護学部, 助教 (50405221)

キーワード感染症 / 細菌 / 術後MRSA感染症 / ムピロシン軟膏
研究概要

術前MRSA鼻腔内スクリーニング対象者の選定ならびに適切なスクリーニング施行時期を明らかにするために,術前スクリーニング陽性者の術後MRSA感染症発症のリスク因子を検討した。2002年8月〜2006年12月までの間に術前スクリーニングを受けた消化器疾患の患者を対象とした後向き調査を実施した。対象者の属性および術前後の検査情報をカルテから収集した.収集データは性別,年齢,原疾患,手術日,術式,MUP処方日,術後MRSA感染症の診断の有無とした。これらのデータから術後MRSA感染症の発症率を算出し,術後MRSA感染症発症のリスク因子を検討した。その結果,術前スクリーニングを受けた消化器疾患の患者は1,968名であり,そのうち陽性者は73名(3.7%)であった.この73名のうち術後MRSA感染症を発症したのは8名(11.0%)であった。術後MRSA感染症を発症した患者(発症群)と非発症であった患者(非発症群)を比較したところ,平均年齢は発症群が64.9±9.1歳,非発症群が63.8±13.9歳(n.s),原疾患は発症群8名全員が悪性腫瘍であった(p=0.0018:フィッシャーの直接確率).発症群のMUP塗布から手術までの期間は,6名が3日未満でMUPを規定日数途布できていない患者であった.残りの2名は19日,20日であったが,この2名は全身状態が不良であり待機手術の患者であった.術後MRSA感染症の発症者は全員が悪性腫瘍であり,悪性腫瘍患者の術前スクリーニングは特に厳密に行う必要があると考えられた。術後MRSA感染症発症者の多くはMUPの塗布期間が短い患者であり,この予防方法を効果的に実施するためには,術前スクリーニングの施行時期が重要である可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 術前MRSA鼻腔保菌者の術後MRSA感染症発症のリスク因子に関する研究消化器疾患患者に焦点をあてて2008

    • 著者名/発表者名
      小椋 正道
    • 学会等名
      日本環境感染学会
    • 発表場所
      長崎
    • 年月日
      2008-02-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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