研究課題
若手研究(B)
光学顕微鏡と同様の原理で観察可能な超拡大内視鏡による最適観察条件の検討から、最適な染色液は、食道(重層扁平上皮)では1%メチレンブルー60秒染色が、胃、大腸(円柱上皮)では0.2%トルイジンブルー60秒染色であるとの結論を得た。この結果を生体ビーグル犬に適用したところ、食道、大腸では安定して良好画像が得られたが、胃では各種蛋白分解酵素を前処置に用いるも厚い粘液層の影響で観察条件が安定せず、以後は食道を中心に検討を行った。ヒトにおいても切除臓器と生体観察の超拡大内視鏡所見が相同であることを確認した後、水平断におけるH&E染色の病理所見と超拡大内視鏡所見が極めて類似しており、従来からの病理診断が超拡大内視鏡診断に応用可能であることを明らかにした。正常部では、均一な小型核を有する扁平上皮細胞が規則正しく配列している一方、癌部では、不均一の大型核を有する癌細胞が密に増殖して観察されるため、超拡大内視鏡画像の核密度をコンピューター解析することで、正常部と癌部を自動診断できる可能性があることを示唆する新知見も得た。
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