研究概要 |
家族性心房細動症例における原因遺伝子め検索を行うため、金沢大学病院を拠点として心房細動例の収集を行い、若年発症および家族性心房細動75症例を集積した。これら症例に対し、PCR-SSCP法によるスクリーニングおよびシークエンス決定を行った。2010年3月末の時点で、KCNQ1,KCNH2,SCN5A, KCNE1, KCNE2, DCNA5、KCNJ2、GJA5, SCN1Bの遺伝子について解析を行ったところ、KCNQ1 P448R, KCNH2 T436M, SCN5A A1186T遺伝子変異を見出した。KCNQ1 P448Rは、36才より発作性心房細動が認められる男性より同定された。本人以外に母親と4人の兄弟にも心房細動が認められた。KCNH2 T436Mは、41才より心房細動が認められる男性より同定された。本人以外に父と3人の兄弟に心房細動が認められた。本変異は以前QT延長症候群症例より同定されている変異であった。SCB5A A1186Tは孤立性心房細動症例より同定された。
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