1.COPD群及び対照群の当研究への登録:説明同意文書を利用して十分な説明の上、本人の自由意志に基づいて書面により本研究への参加の同意を得、COPD群及び対照群の当研究への登録を開始。同時に臨床データ採取も行っている。 2.ゲノムDNAの抽出:採血にて得られた血液サンプルから、Genomic DNA Purification Kit (Promega社)によりゲノムDNAの抽出を開始。現時点で、COPD及び対象群合わせて110名から血液サンプルを採取、うち100名からゲノムDNAの抽出を終了。同時に血清も収集。遺伝子多型解析のためのPCRの条件設定(5-HTT遺伝子の多型(LPR及びVNTR多型))を行い、一部PCR産物の増幅を確認済み。 3.臨床データについての解析:呼吸器症状及び検査(呼吸機能、動脈血液ガス、6分間歩行)、欝症状(MINIなどの抑うつ状態スコア)、肥満(体重及び身長、体液量検査、腹部CTによる内臓脂肪面積測定)、肺高血圧(心エコー)、睡眠時無呼吸(夜間酸素飽和度モニター)によるデータ採取及び入力を開始している。 80名のCOPD患者について呼吸器症状及び検査データと欝症状との関連を解析、COPDのうつ症状について息苦しさおよび閉塞性障害との関連が示唆され、原疾患の治療がうつ症状改善にも寄与する可能性が高いことが推察された(日本呼吸器学会総会(2008年6月、神戸)にて演題採択済)。 また肥満に関しても、COPDとCOPD at risk(対照)を比較してCOPDにおける内臓脂肪蓄積が多いこと(日本呼吸ケアリハビリテーション学会(2007年11月、東京)で発表)、COPDが重症化しても内臓脂肪蓄積は維持されるが脂肪の総量は肺気腫の進行にて減少すること(アジア太平洋呼吸器学会(2007年11月、ゴールドコースト(オーストラリア)にて登表)が認められた。
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