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2008 年度 実績報告書

クロマチンリモデリングを介した腎不全治療

研究課題

研究課題/領域番号 19790576
研究機関東京大学

研究代表者

吉川 真弘  東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (20447410)

キーワードTGF-B1 / apoptosis / 腎線維化 / クロマチンリモデリング
研究概要

1. ヒト近位尿細管上皮細胞における、TSAによるTGF-B1誘導性apoptosis抑制のメカニズムの検討。
(1)TGF-B1がapoptosisを来たすメカニズムの検討。
culture dish上にsub-confltuentに培養したヒト近位尿細管上皮細胞に、TGF-B1を作用させたところ、2-3日後には細胞死の状態が観察された。この細胞は、Hoechst染色で核の断片化を来たし、またDNA電気泳動やELISAでヌクレオソームの断片化も来たしており、apoptosisと考えられた。Western Blotやcaspase inhinitorを用いた実験により、このapoptosisがcaspaseの活性化を介していることが確認された。TGF-B1により、Erkがリン酸化されており、Erkリン酸化のinhibitorによって、caspaseの活性化やapoptosisが抑制されたことから、TGF-B1はErkの活性化を介してcaspaseを活性化して、apoptosisを誘導していると考えられた。
(2)TSAがTGF-B1誘導性apoptosisを抑制するメカニズムの検討。
TGF-B1と同時にTSAを作用させたところ、上記のapoptosisは著明に抑制された。TSAによって、TGF-B1によるErkのリン酸化およびcaspaseの活性化が抑制された。TSAがErkを抑制するmechanismについては、引き続き更なる検討が必要である。
2. 片側性尿細管閉塞(UUO)モデルマウスにおける、TSAによる腎線維化抑制の検討。
C57BL6/Jマウスを用いてUUOモデルを作成し、TSAを1日1回皮下注射して、一定期間の後に、腎間質の線維化やapoptosisの評価を行なった。今のところ有意な効果は得られていないが、TSAの投与量や投与期間の検討を引き続き行っている。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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