ラットへ0.1%クロルヘキシジングルコネート+15%エタノール生食液を腹腔内投与して腹膜障害モデルを作成した。このラットへ骨髄幹細胞を静注、あるいは腹腔内投与し、腹膜の経時的変化を観察した。骨髄幹細胞投与群(静注および腹腔内投与)ではコントロールと比較し、α-SMA陽性細胞の著明な抑制を認めた。また、GFP陽性幹細胞を用いて同様の実験を行ったところ、腹腔内投与群のみ、腹膜〜横隔膜直下へGFP陽性幹細胞が生着していた。以上より、骨髄幹細胞投与によって腹膜線維化が抑制される可能性があると考えられた。
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