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2008 年度 実績報告書

アルツハイマー病における糖タンパクの早期診断マーカーとしての臨床応用の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19790605
研究機関鳥取大学

研究代表者

谷口 美也子  鳥取大学, 医学部, 助教 (50335527)

キーワードアルツハイマー病 / 糖タンパク / 糖鎖 / トランスフェリン / レクチン / 診断マーカー
研究概要

アルツハイマー病(AD)の生物学的診断マーカーの新たな候補タンパクとして、糖タンパク質について解析を行った。最も有力な候補であるトランスフェリンは、髄液中・血液中共に糖鎖が変化していることを既に明らかにしている。
今年度は、血中トランスフェリンの糖鎖変化が診断マーカーとして有効であるかどうかを検討した。その結果、血中トランスフェリンの糖鎖変化は、ADの極軽度な群でも起こっており、この変化はADの病態の指標である髄液中アミロイドβタンパクの減少やリン酸化タウタンパクの増加よりも先行して起こっている可能性が示唆された。さらに加えてあと2種の糖タンパクを同定し、そのうち1種は血中において糖鎖が変化している可能性を見い出した。このタンパクもトランスフェリン同様、アミロイドβタンパクの減少やリン酸化タウタンパクの増加よりも先行して起こっている可能性が示唆され、これら2種の血中タンパクの糖鎖は早期診断マーカーとして有用であることを明らかにした。残り1種の糖タンパクは、少数例の検討であるが同様に糖鎖に異常がある可能性が示唆されいてる。
現在、これらの糖タンパクの糖鎖の異常部位の同定を行っており、さらに糖鎖量簡易測定法の確立を試みている。また、ADと鑑別の困難であるタウオパチーなどのAD以外の認知症との鑑別に有効であるかを検討している。さらに今後は、糖鎖付加の異常部位の同定を行い、病態との関連を解析する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Sugar chains of cerebrospinal fluid transferrin as a new biological marker of Alzheimer's disease2008

    • 著者名/発表者名
      Taniguchi M
    • 雑誌名

      Dement. Geriatr. Cogn. Disord 26

      ページ: 117-122

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Alteration of concanavalin A binding glycoproteins in cerebrospinal fluid and serum of Alzheimer's disease Patients2008

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto Y
    • 雑誌名

      Yonago Acta medica 51

      ページ: 1-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 認知症診断のためのツール : 髄液、血液ほか2008

    • 著者名/発表者名
      浦上克哉
    • 雑誌名

      Medical Rehabihtation 91

      ページ: 65-68

    • 査読あり
  • [学会発表] アルツハイマー病の新規診断マーカー候補としての血清中WGA結合トランスフェリンの解析2008

    • 著者名/発表者名
      岡山由佳
    • 学会等名
      第27回日本認知症学会
    • 発表場所
      群馬県前橋市
    • 年月日
      2008-10-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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