当研究の目的はグルコース代謝をDBS手術前および手術後の刺激時と非刺激時で測定し、DBSが脳代謝に及ぼす影響を検討することにより脳内の神経ネットワークへの作用を検討し、とくにターゲットを抑制しているのか・それとも興奮させてるのか? 、またその影響の広がりとその方向を明らかにすることでDBSによる効果発現の機序を検討することである。対象被験者はジストニア患者15例+健常人15例であり、ジストニア患者に関しては以下の条件を満たすもの。1. 内服両方・ボツリヌス毒素局注療法に抵抗性の難治性ジストニア患者で本院においてDBS埋め込み術を施行予定および施行後の成人患者、2. 症状が安定している、3. 評価期間に生活環境を変えなくても良い、4. 試験前12時間は内服を中止できる、5. 本人が同意説明内容を理解でき本人の同意が取得できる-という目標であった。この2年で正常コントロールは目標数を集め、一方でジストニア患者は7名にDBS手術前の撮影を行い、うち1名DBS手術後の撮影も行った。更に2名については近日中にDBS手術後の撮影を行い、合わせての解析結果を報告出来る見込みである。
|