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2007 年度 実績報告書

GAD反応性免疫制御性T細胞の生体内誘導による自己免疫性糖尿病の発症抑制

研究課題

研究課題/領域番号 19790638
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

及川 洋一  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30296561)

キーワード1型糖尿病 / GAD / NODマウス / インスリン / 制御性T細胞 / サイトカイン / ケモカイン
研究概要

GADが1型(自己免疫性)糖尿病の標的抗原として重要であることに異論はないが、それが病態進展に寄与するのではなく、むしろ疾患形成に対して抑制的な役割を担っている可能性を考え研究を続けている。それを検証するためにGAD欠損NODマウスを用いて牌細胞の養子移入を行い検討した。GAD欠損NODマウスの牌細胞(3×106個)をNOD-scidマウス(レシピエント)に移入したところ、糖尿病の移入率は21.4%であり、野生型NODマウス(コントロール)の牌細胞による糖尿病移入率(100%)と比較して有意に低かった。
続いて、両群間のレシピエントにおける膵島島炎スコアを比較したところ、GAD欠損群由来の膵島炎はコントロール群由来のものと比べて軽度であった。続いてレシピエントにおける膵島抗原特異的な免疫応答能を評価するため、レシピエント脾細胞におけるGAD反応性CD4細胞数をフローサイトメーターで評価した。
その結果、GAD反応性IEN (インターフェロン)-γ産生CD4細胞数は、GAD欠損群由来のレシピエントにおいて少ない傾向を示した。一方、免疫制御に関わるサイトカインであるIL-10を産生するGAD反応性CD4細胞数は、GAD欠損群由来のレシピエントにおいて増加の傾向が認められた。同様の系をGADの代わりにインスリンを用いて行ったが、インスリン反応性CD4細胞については、IFN-γならびにIL-10共に両群間で差が見られなかった。以上より、GAD欠損NODマウス由来のリンパ球の一部は、レシピエント内でGADに対する反応性を獲得したこと、そのリンパ球は譚島に対して細胞傷害性よりもむしろ免疫制御性を呈し、疾患の進展阻止に寄与する可能性が高いことが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] GA工)反応性T細胞の誘導による1型糖尿病発症への影響.2007

    • 著者名/発表者名
      金澤 寧彦、及川 洋一、大久保 佳昭、今井 孝俊、宮崎 純一、島田 朗、伊藤 裕
    • 学会等名
      第50回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      20070524-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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