• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

薬剤誘導性グレリン細胞腫瘍化マウスの作製-慢性薬理作用の解明と細胞株樹立

研究課題

研究課題/領域番号 19790647
研究機関京都大学

研究代表者

岩倉 浩  京都大学, 医学研究科, 助教 (20378615)

キーワードグレリン / トランスジェニックマウス / 腫瘍
研究概要

昨年度までに完成していた、rtTa-Tgマウス2ライン、TRE-Tag-Tgマウス4ラインを用いて、計8通りの組合せで、交配を行い、ダブルトランスジェニックマウスにドキシサイクリン負荷を行った。しかし、全ての組合せにおいて、胃グレリン細胞の増殖、血中グレリン濃度の上昇は認められなかった。ドキシサイクリン負荷により誘導されたSV40 T抗原の発現レベルが、細胞増殖を引き起こす域値に達していないことが示唆された。
新たにダブルトランスジェニックマウスを作成し直すことは、費用、時間的問題から、困難であると判断し、薬剤誘導性はないものの、従来行ってきたグレリンプロモーター下流にSV40T抗原を結合させたコンストラクトを用いたトランスジェニックマウスの作製を再び試みた。その結果、グレリン細胞の増殖は認められるが、腫瘍の進展が緩徐で、継代維持が可能である適度なSV40T抗原の発現レベルを持つラインの確立に成功した。このマウスでは、成長に伴って血中グレリン濃度が上昇し、最大で対照マウスの10倍程度の上昇を認めた。血中グレリン濃度の上昇に伴い、血清IGF-I値の上昇が認められ、血中グレリンの慢性的な上昇によりGH-IGF-I軸が刺激されたことが示唆された。
今後、このマウスのグレリン細胞腫瘍より、細胞株を樹立しin vitroでのグレリン生合成、分泌調整機構の解明を目指す予定である。
なお、今回の研究目的と直接の関連はないが、TRE-Tag-Tgマウスの中に、副腎に腫瘍が発生する1ラインを認め、小児癌の一種として知られる神経芽細胞腫に極めて類似した腫瘍であることを見いだしたため、論文報告している。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Establishment of a novel neuroblastoma mouse model2008

    • 著者名/発表者名
      岩倉浩
    • 雑誌名

      Int J Oncol 33

      ページ: 1195-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effects of ghrelin treatment in patients undergoing total hip replacement for osteoarthritis : Different outcomes from studies in patients with cardiac and 〓2008

    • 著者名/発表者名
      赤水尚史
    • 雑誌名

      J Am Geriatr Soc 56

      ページ: 2363-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Efficacy of Ghrelin as a therapeutic approach for age-related uhvsiologic changes2008

    • 著者名/発表者名
      有安宏之
    • 雑誌名

      Endocrinology 149

      ページ: 3722-8

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Repeated administration of ghrelin to patients with functional dvsnepsia : its effects on food intake and appetite2008

    • 著者名/発表者名
      赤水尚史
    • 雑誌名

      Eur J Endocrinol 158

      ページ: 491-8

    • 査読あり
  • [学会発表] Effects of ghrelin administration on glucose metabolism and beta cell mass in rats with partial pancreatectomy2008

    • 著者名/発表者名
      Iwakura H
    • 学会等名
      The endocrine society's 90th annual meeting
    • 発表場所
      サンフランシスコ
    • 年月日
      2008-07-17
  • [学会発表] ラット膵部分切除モデルに対するグレリン投与による効果の検討2008

    • 著者名/発表者名
      岩倉浩
    • 学会等名
      第51回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-05-23
  • [学会発表] NODマウスへのグレリン長期投与の検討2008

    • 著者名/発表者名
      岩倉浩
    • 学会等名
      第81回日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      青森
    • 年月日
      2008-05-16

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi