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2008 年度 実績報告書

生理活性ペプチドを用いた新規心血管神経脂肪保護再生療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19790656
研究機関国立循環器病センター(研究所)

研究代表者

山原 研一  国立循環器病センター(研究所), 再生医療部, 室長 (50450888)

キーワード生理活性物質 / リンパ管 / アドレノメデュリン / 血管新生 / リンパ管新生 / 炎症
研究概要

我々がこれまで研究を蓄積してきた生理活性ホルモンに関し、心筋、血管、神経、脂肪の保護再生を含む新たな生理活性作用の検索を行った。本年度、我々はマウスリンパ浮腫モデルを用いた検討から、アドレノメデュリン(AM)に既報の血管再生のみならずリンパ管新生作用を持つことを見いだした(Cardiovasc Res. 2008;80(3):339-45)。即ち、同モデルにおいて、AMの持続投与により著明な浮腫改善ならびに病巣部における血管・リンパ管新生を認めた。更に本年度は、AMによるリンパ管内皮に対する生理作用およびそのメカニズム解析をin vitroにおいて行った。培養ヒトリンパ管内皮細胞において、AMは濃度依存性にその細胞増殖および遊走を促進した。これらの促進はAMのセカンドメッセンジャーであるcAMP、更にはその下流にあるErk1/2依存性の作用であることをcAMPアナログおよびMEK阻害剤、リン酸化Erk1/2の発現検討により証明した。更に、AMは培養リンパ管内皮細胞におけるVCAM-1やICAM-1の発現を著明に抑制したことから、AMはリンパ管内皮における炎症関連接着因子の発現抑制を介し、リンパ球浸潤抑制など炎症抑制作用を発揮するものと考えられた。このように我々は、当初血管拡張因子として同定されたAMにおいて、これまで知られていなかったリンパ管新生、炎症抑制という新たな生理活性作用を明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Therapeutic potential of atrial natriuretic peptide administration on peripheral arterial diseases.2009

    • 著者名/発表者名
      Park K, Itoh H, Yamahara K, Sone M, Miyashita K, Oyamada N, Sawada N, Taura D, Inuzuka M, Sonoyama T, Tsujimoto H, Fukunaga Y, Tamura N, Nakao K.
    • 雑誌名

      Endocrinology. 149

      ページ: 483-491

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Adrenomedullin induces lymphangiogenesis and ameliorates secondary lymphoedema.2008

    • 著者名/発表者名
      Jin D, Harada K, Ohnishi S, Yamahara K, Kangawa K, Nagaya N.
    • 雑誌名

      Cardiovasc Res. 80

      ページ: 339-345

    • 査読あり
  • [学会発表] メタボリックシンドロームにおける脂肪細胞と血管内皮細胞の相互作用-アドレノメデュリンの役割2008

    • 著者名/発表者名
      山原研一、永谷憲歳、寒川賢治
    • 学会等名
      第31回日本高血圧学会総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-10-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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