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2008 年度 実績報告書

近交係数を指標とする小児遺伝性腎疾患の新しいマッピングの試み

研究課題

研究課題/領域番号 19790725
研究機関徳島大学

研究代表者

北村 明子  徳島大学, 大学院・ヘルスパイオサイエンス研究部, 助教 (10448318)

キーワード多因子遺伝性腎疾患 / 自己接合体マッピング
研究概要

[目的]多因子遺伝性腎疾患は、罹患頻度が高く原因解明が強く望まれているが、単純なメンデル遺伝様式を呈さないために遺伝学的解析が困難で、その多くは原因不明のままである。小児ネフローゼの9割を占めるスロイド反応性ネフローゼ(SSN)も例外ではなく、遺伝要因(疾患感受性遺伝子)と環境要因が関与する多因子遺伝疾患と推測されており、発症の分子機構は未だ解明されていない。本研究では、SSNのなかでも、発症への遺伝的要因の影響が大きいと思われる家族性症例を対象にゲノム解析を行い、表現型に大きく影響していると思われる同祖由来の遺伝的要因をできうるかぎり明瞭化することを目的とする。[意義]従来の病因論からのアプローチでは予測出来なかったSSN発症の機序について新知見をもたらせるとともに、多因子疾患に対する新たな遺伝学的アプローチ法を確立する基盤となる可能性がある。[結果]初年度に家系調査を行った14家系のうち、すでに家系調査および検体収集の終了した3家系について、既報の候補遺伝子座への連鎖を検討した。NPSH1(19q13.1, D19S414-NPSH1-D19S220-D19S420-D19S903)、NPHS2遺伝子座(1q25-31, D1S196-D1S218-NPHS2-D1S2818-D1S238)周辺にマイクロサテライトマーカーを配置し、ハプロタイプ解析及びLOD値による連鎖の妥当性を検討した。その結果、両遺伝子座への連鎖は除外(LOD ; -∞)された。また、2家系については、候補遺伝子座2p12-13.2(疾患遺伝子不明, D2S303-D2S286-D2S2333-D2S388)への連鎖を検討したが、1家系は連鎖除外(LOD ; -∞)、もう1家系は連鎖の可能性が示唆された(LOD ; 0.72)。今後は、さらに家系を集積し、これらの遺伝子座への連鎖を除外できた家系に関しては、全ゲノム領域の多型マーカーのタイピングを行い、近交係数を指標に自己接合体マッピングを試みる必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Steroid-resistant nephrotic syndrome2008

    • 著者名/発表者名
      KitaMura, A
    • 雑誌名

      Kidney International 74

      ページ: 1209-1215

    • 査読あり
  • [図書] 先天性・乳児ネフローゼ症候群2008

    • 著者名/発表者名
      北村明子
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      腎と透析

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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