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2008 年度 実績報告書

熱性けいれんの病態解析と疾患感受性遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 19790729
研究機関九州大学

研究代表者

田中 珠美  九州大学, 医学研究院, 研究員 (60423547)

キーワード熱性けいれん / 遺伝子多型 / 患者対照研究 / 酸塩基平衡 / 多施設共同研究
研究概要

中枢神経系の酸塩基平衡と呼吸調節に関与する遺伝子が、熱性けいれん発症に関与しているか明らかにするために、【対象と方法】SLC4A3 (AE3) 遺伝子、SLC9A1 (NHE1) 遺伝子、SLC9A3 (NHE3) 遺伝子について一塩基多型 (SNP) を使用して患者対照研究を行った。HapMap (The International HapMap Consortium) を参考に検出力の強いSNPを選択した (rs635311 ; exon16 867Ala→Asp, rs5810 ; 3' UTR, rs2247114 ; exon16 799Cys→Arg)、熱性けいれん患者249名(単純型孤発例118名、単純型家族例68名、複雑型63名)と健常対照225名について、TaqMan SNP Genotyping Assayを用いて遺伝子型を決定し、カイ二乗検定で関連解析を行った。統計学的検討では遺伝子型頻度、アレル頻度に患者と対照で有意差を認めず、サブグループの解析でも有意差を認めなかった。動物モデルで観察される多呼吸は、ヒトの熱性けいれんの際には明らかでないことも多い。AE3の867Aspは特発性全般性てんかんと関連することが報告されている (Epilepsy Res. 2002)。今回検討した遺伝子は熱性けいれん感受性には関連しないと考えられた。てんかんの遺伝的因子に関連する多施設共同研究の結果 (Lancet Neurology 2007) で熱性けいれん発症と関連すると報告されたSYN2遺伝子の2ヶ所の多型に関して同様の検討を行ったが、日本人では熱性けいれん発症と関連しなかった。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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