• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

自閉性障害の病態に関与する遺伝子不活化異常の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19790739
研究機関自治医科大学

研究代表者

中島 尚美  自治医科大学, 医学部, 助教 (20337330)

キーワード自閉性障害 / エピジェネティクス機構 / 遺伝的刷り込み現象 / 遺伝子不活化
研究概要

自閉性障害の病態にエピジェネティクス機構の異常が関連すると推定される。よって、自閉性障害の病因、病態解明を目的として、自閉性障害(ASD)患者において、Rett症候群の病因遺伝子MECP2により不活化が調節されている遺伝子の変異と発現変化の有無を解析した。
(方法) 対象遺伝子はBDNF、IGF2、IGFBP3、FXYD1など、MECP2により発現調節されている遺伝子。インフォームドコンセントが得られたASD患者より採血し、リンパ球抽出、EBウィルスにより芽球化し、DNAを抽出し遺伝子変異の有無を解析した。また、RNAを抽出しcDNA作製、TaqMan probeを用いたRea1-time PCRで、発現の変化を解析し、ASD患者での発現の変化を、正常コントロール、Rett症候群患者と比較し検討した。
(結果) Real-time PCRを用いた遺伝子発現解析では、IGFBPでは、Rett症候群患で他の2群よりも発現量が減少し、IGF2では、Rett症候群患者および自閉性障害患者の一部において、発現量の増加を認めた。しかし、平均遺伝子発現レベルでは、各群間に統計的有意差はなかった。遺伝子変異解析では、ASD発症に関与する変異は検出されなかった。
(考察)
IGFBP3では、Rett症候群患で他の2群よりも発現が減少していた。IGF2では、Rett症候群患者および自閉性障害患者の一部において、発現の増加を認めたが、統計有意差はなかった。今後は、さらに遺伝子不活化を受けている遺伝子を解析するとともに、アレイCGH法によりDNAの過剰、欠失、増幅などのコピー数異常の解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Expression analysis and mutation detection of DLX5 and DLX6 in autism2009

    • 著者名/発表者名
      Naomi Nakashima
    • 雑誌名

      Brain and Development (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] Genes relating to synaptogenesis located on 7q31 as Candidate genes for Autism2008

    • 著者名/発表者名
      Naomi Nakashima
    • 学会等名
      第58回アメリカ人類遺伝学会
    • 発表場所
      米国(ペンシルバニア州フィラデルフィア)
    • 年月日
      2008-11-12

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi