研究課題
若手研究(B)
筋ジストロフィーは進行性の筋力低下と筋萎縮を伴う筋繊維の変成・壊死・再生を主な病理像とする遺伝子性疾患の総称である。その中でジストロフィンの欠損によるDuchenne型筋ジストロフィーは最も高頻度に発生し、かつ最も重症な進行性筋疾患である。Duchenne型筋ジストロフィーの薬物療法として最近ステロイドホルモンが使用されているが、症状の進行を遅らす程度の効果しか得られず、対症療法が中心である。また、ジストロフィン遺伝子を導入する遺伝子治療法が注目されていたが、いまだ臨床応用には至っていない。これらの問題を解決する打開策として、近年、組織幹細胞を用いた障害組織に対する再生医療が注目されており、筋ジストロフィーにおいても例外ではない。細胞源としては、筋芽細胞、骨髄細胞などがあげられ、筋再生の供給源として期待されている。我々は以前、筋ジストロフィーのモデル(mdx/scidマウス)に対し手術検体から分離した子宮内膜由来の細胞が筋変成を修復することを明らかにした。本研究では、新たな細胞供給源として、ヒト子宮内膜細胞およびその他の細胞リソース(月経血、羊膜、胎盤等)に着目し、現在注目されている『細胞移植』の有効性・安全性のバリデーションシステムを構築し、筋ジストロフィー対する細胞治療の有効性、安全性の基準を確立する。
すべて 2010 2008 2007
すべて 雑誌論文 (6件)
J Cell Physiol. 223(3)
ページ: 695-702
Stem Cells. 26(7)
ページ: 1695-1704
Acta Myol. 26(3)
ページ: 176-8
Exp Cell Res. 313(12)
ページ: 2550-2562
Medical Technology. 35
ページ: 10-11
Mol Biol Cell. 18(5)
ページ: 1586-1594