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2008 年度 実績報告書

乳幼児突然死症候群の原因究明に向けて:KCC2の発達期発現異常と呼吸リズムの失調

研究課題

研究課題/領域番号 19790764
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

岡部 明仁  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10313941)

キーワード呼吸リズム / KCC2 / Cl-ホメオスタシス
研究概要

平成20年度は呼吸リズム形成過程について新生仔(P0〜P7)の正常動物を用いて検討した。まず始めに、KCC2ノックアウトマウスと比較する目的で、新生仔(P0〜P7)正常動物を用いて、pre-Botと舌下神経核を含む延髄のスライス標本を作製し、舌下神経核から自発的な呼吸様リズム性神経活動を記録できる急性スライス標本作製方法を確立した。また、新生仔KCC2ノックアウトマウス(ヘテロ接合体 : P0-7)を用いて、pre-Botと舌下神経核を含む延髄の急性スライス標本作製方法を確立した。舌下神経核から得られた呼吸様リズム性神経活動がKCC2の阻害剤であるフロセミド(furosemide)により、変化することを明らかにした。ここで、フロセミドの投与はHubnerらが報告したKCC2ノックアウトマウスより得られた結果とは異なっていた。つまり、呼吸様リズム性神経活動においては、KCC2の機能を正常動物で阻害することと、KCC2ノックアウトマウスにおいて得られる表現型は同一ではなく、このことは様々な要因によりノックアウト動物で呼吸不全が引き起こされていることを示唆している。これらの相違が何に起因するのか、新たに明らかにすべき検討課題が生じ残されてはいるものの、本申請課題の研究目的をほぼ達成できたと考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A respiratory neuron group in the high cervical spinal cord discovered by optical imaging2008

    • 著者名/発表者名
      Oku, Y., Okabe, A., Hayakawa, T., Okada, Y.
    • 雑誌名

      Neuroreport 19(17)

      ページ: 1739-1743

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Glycine Receptors Mediate Excitation of Subplate Neurons in Neonatal Rat Cerebral Cortex2008

    • 著者名/発表者名
      Kilb, W., Hanganu, I. L., Okabe, A., et.al.
    • 雑誌名

      Journal of Neurophysiology 100(2)

      ページ: 698-707

    • 査読あり
  • [学会発表] マウス多小脳回モデルである凍結損傷で誘発した微小脳回における異常な皮質形成2008

    • 著者名/発表者名
      王天英,熊田竜郎,岡部明仁,森島寿貴,福田敦夫
    • 学会等名
      第31回日本神経科学大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080709-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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