研究概要 |
Flakyマウス(fsn/fsn, +/fsn)リンパ節あるいは骨髄由来樹状細胞を用いて、OVAタンパク・ペプチド抗原の取り込み、OT-I, II細胞への提示能を正常マウスと比較検討したが、一定した結果は得られなかった。当大学動物実験施設のSPF領域のMHV汚染が長引き、その影響もあるのかもしれない。Flakyマウスの皮膚炎自然発症への影響も懸念されたため、flakyマウス由来ES細胞(+/+, +/fsn, fsn/fsn)の樹立は一時中断し、マウスを凍結卵で一時保存した。このためハプテン塗布による接触皮膚炎の実験は行えなかった。 一方、ヒトにおけるTtc7a遺伝子のSNP解析が進み、アトピー性皮膚炎と乾癬のうち乾癬に対して弱い相関を持つSNPの存在が明らかとなったことから、C57BL/6-flakyマウスの方がより乾癬らしいモデルとなる可能性を想定し、C57BL/6との戻し交配を続けた。これまでのところヘテロでは目立った異常を見出していないが、6、7代交配したところで凍結卵を作成し一時保存している。 これらの凍結卵は、当大学動物実験施設のクリーンアップ完了に合わせて解凍し、クリーンマウスとしてSPFに再導入する予定である。
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