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2008 年度 実績報告書

急性期虚血性脳疾患におけるPET診断簡略化を目指した自動検出解析システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19790861
研究機関福井大学

研究代表者

小林 正和  福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 寄附研究部門教育職員 (30444235)

キーワード脳・神経 / 放射線 / 核医学(PET) / 画像解析 / 画像診断技術 / 画像診断コンピュータ支援技術
研究概要

本年度は、前年度に構築したシステムに対して、脳局所の関心領域(ROI)の設定および脳左右比の計算を加えた画像解析プログラムの導入を目標とした。被検者は急性期脳梗塞の中でも、梗塞発症7〜30日程度経過した亜急性期虚血性脳疾患を対象とした。開発当初、脳の両側面に対し、単純に楕円形のROIを配置するプログラムを構築した。その後、ROI内の各ピクセル値の積算値、平均値、標準誤差、最大値、最小値等の各パラメータの算出する手法を組み込んだ。また、脳左右比を計算させる過程も加えた。ここまでの過程に関しては、未だ開発段階の小動物PET装置で撮像されたラットの脳画像においても確認できた。しかし、マウスの脳画像に関しては、装置自体の解像力の影響で画像が不鮮明であり、このプログラムの効果を確認できていない。
本年度後半には、解析に不要なシルビウス裂や局所脳梗塞領域を省いてROI値を取得するプログラム開発を目指した。この開発にあたり、まずMRI画像とPET画像の適切な融合画像の作成が重要となるため多くの時間を割いた。ROI中の解析不要領域を自動的に検出するプログラムに関して、シルビウス裂の検出は3テスラMRI形態画像の頭部横断面に対し、ソーベルフィルタを用いて、エッジ強調処理を行った後、直線成分を抽出するハフ変換を利用して検出可能だと思われた。しかし、ハフ変換のプログラム構築が困難であり現在も完成には至っていない。一方、局所的陳旧性脳梗塞の検出については、造影MRI画像等の形態画像に対して、2値化を行い、閾値を1と設定して、それ以上を脳梗塞とすることで検出可能と考えられたが、脳梗塞領域が非常に小さく、被検者によっては梗塞数も多数あり、先に述べた融合画像作成の成功の有無が適切なROI値の取得に著しく影響した。したがって、本年度の最終目標であったプログラムの完成には至っておらず、特に融合画像の作成において改善の余地があり、来年度の課題であると思われた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Shorter examination method for the diagnosis of misery perfusion using count-based OEF elevation in ^<15>O-Gas PET2008

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi M, Kudo T, Tsujikawa T, Isozaki M, Arai Y, Fujibayashi Y, Okazawa H
    • 雑誌名

      The Journal of Nuclear Medicine 49

      ページ: 242, 246

    • 査読あり
  • [学会発表] Emission segmented attenuation correction method without transmission scan can accurately measure tissue tracer concentration2008

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi M, Kudo T, Kiyono Y, Tsujikawa T, Watanabe M, Okazawa H, Fujibayashi Y
    • 学会等名
      The 55th Annual Meeting of the Society of Nuclear Medicine
    • 発表場所
      New Orleans (USA)
    • 年月日
      20080614-18
  • [産業財産権] PET薬剤送出装置およびその作動方法2008

    • 発明者名
      小林正和、岡沢英彦
    • 権利者名
      国立大学法人福井大学
    • 産業財産権番号
      特許、特許出願2008-181973
    • 出願年月日
      2008-07-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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