[目的]表在用RVSシステム(日立メディコ)を乳腺領域に用いて3T-MRIとUSを対比する。[対象と方法]表在用RVSシステムは高周波リニアプローブに磁気センサーを装着して超音波検査を行い、超音波画像と同一断面のMRI-MPR画像をリアルタイムに作成し並列表示するものである。超音波装置はEUB-8500 (日立メディコ)、MRI装置はMAGNETOM Trio (Siemens)を使用した。対象はMRIで濃染した乳腺病変14症例18病変、MRIの撮像体位は伏臥位10例13病変、仰臥位4例5病変、それぞれRVSを用いてUSとMRIの所見を対比した。[結果]18病変中16病変はRVSで病変の同定が可能であった。病変の内訳は乳癌10、細胞診疑陽性1、乳腺症2、乳腺内リンパ節1、良性疑い経過観察3、RVS同定不能1であった。仰臥位MRIとUSの所見は5病変とも合致した。伏臥位MRIでは、仰臥位で行うUSとは乳腺の変形や病変位置のずれが生じたが、病変部の所見については13病変中11病変で検出、同定が可能であった。ただし、US単独で病変検出不能であったsecond look RVS 9病変のうち、伏臥位MRIの2病変についてはRVSを用いても同定は困難であった。[結論]仰臥位MRIを用いたRVSではUSとMRIの詳細な対比が可能である。伏臥位MRIでもRVSでの病変同定は可能であるが、仰臥位でのUSとは位置がずれるので注意を要する。
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