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2007 年度 実績報告書

アルツハイマー病の超早期診断に向けた脳内βセクレターゼイメージング薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19790867
研究機関京都大学

研究代表者

河嶋 秀和  京都大学, 医学研究科, 助教 (70359438)

キーワード痴呆 / 放射線 / 分子イメージング
研究概要

本研究の目的は、アルツハイマー病(AD)の「超早期」診断を目指し、分子イメージング技術を用いてAD脳病態を解明するための、インビボ放射性分子プローブを開発することにある。すなわち、AD確定診断の指標となる老人斑(Aβプラーク)の構成成分であるβアミロイドタンパクについて、その産生の律速酵素であるβセクレターゼ(BACE-1)を対象とし、本年度は以下に示すプローブの合成と基礎的評価を行った。
BACE-1の基質となるアミロイド前駆体タンパクの遷移状態を模倣した、本酵素への高い親和性を有する低分子阻害剤、hydroxylethylamine isoster誘導体(HEA)を母体化合物として選択した。本化合物を123I標識することでSPECT用プローブに展開することを考え、構造中幾つかの位置にヨウ素を導入した化合物についてコンピュータ計算によるドッキングシミュレーションを行った。その結果、結合親和性の指標となるPMFスコアが母体化合物と同等であり、BACE-1への親和性を保持していることが期待された化合物(I-HEA)についてさらに検討を行った。
I-HEAを合成し、FRET assayによってBACE-1阻害活性を実測した結果、IC50値はnMオーダーであり、本化合物は所期の通り高い阻害活性を示した。さらに対応するアルキルスズ置換体から2段階反応による放射性ヨウ素標識体の合成を試み、[125I]I-HEAを放射化学的収率3.3%、放射化学的純度95%以上で得ることができた。[125I]I-HEAを正常若齢ddYマウスに静脈内投与したところ、脳への取込みの最大値は0.14%ID/gであった。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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