本研究では、fucnctional MRI(fMRI)を用いて海馬を選択的に賦活する課題(タスク)を検討し、それを継続的に負荷する事で認知機能事態を改善せしめるが否がを検討する事を目的としている。 健常人ボランティア10名に対して、fMRI撮像下に連想、回想、運動などのタスクを負荷し、海馬およびその関心領域を賦活するタスクを同定した。また健常人ボランティアであっても海馬が賦活される程度やその再現性には個人差があることもわかった。 今回の研究対象は初期アルツハイマー病および軽度認知障害(MCI)と診断された患者であるため、海馬を選択的に賦活する課題として簡便かつ再現性と普遍性を有する課題を特定しなくてはならない。特に、短期間の賦活では認知機能改善の効果は期待できないことから年単位で継続可能であることが最低条件と考えており、より平易なタスクである必要がある。この条件を全て満たすタスクの同定に現在着手している。 さらに、患者への負荷を継続するためには現行の治療法に対して悪影響が懸念ない課題でなくてはならず、その選択には慎重を期している。本年度の研究実施計画の2)として患者ボランティア20への課題継続を開始する予定であるが、現時点では健常人ボラシティアへの負荷を継続中である。
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