3次元SPECT/CT融合画像のソフトウェア開発は、ZIOソフト社、テラリコンコーポレーションと数年来、共同で進めてきている。開発成果として、ZIOソフト社にて、CT volume-rendering/surface rendering画像とSPECT volume-rendering volume-rendering/MIP(maximum intensity projection)画像との3次元融合画像作成をいずれもテンプレート使用にて、5-10で作成可能とし、また、ZIOソフト社にて、2次元的融合画像のMPR像を多断面で連続切片で切り出し可能とした。また、これらの画像は院内の画像サーバーへ簡便に配信可能となり、院内HISシステムからも簡便に閲覧可能となり、フィルムレス化した。 これにより、手術アプローチ部位の描出目的である深部センチネルリンパ節を体表に投影するを作成でき、かつ、センチネルリンパ節と周囲組織との解剖学的関係が把握可能となり、術前シミュレーション画像を院内のどこにでも提供可能となった。 臨床研究としては、頭頸部悪性疾患の病変の部位とセンチネルリンパ節の分布を3次元画像上で評価し、頭頸部領域のリンパ流の傾向を検討した。また、実際の手術所見、リンパ節生検、リンパ節再発等の臨床所見と比較することで、センチネルリンパ節生検査の妥当性とSPECT・CT融合画像の手術や放射線治療に関しての寄与についても検討した。
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