増殖能の高い間葉系幹細胞を用いた軟骨再生法は、変形性関節症の有効な軟骨治療法になると期待されている。間葉系幹細胞を用いた軟骨再生技術の確立には、間葉系幹細胞を効率的に軟骨細胞へと分化誘導し、さらに軟骨細胞を軟骨組織に成熟させることが重要な鍵となる。最近のMRI撮像技術の進歩とともに、関節軟骨の基質構成高分子の詳細な情報を非侵襲的に評価可能なMRI撮影法が開発され、基礎研究が行われている。本研究の目的はこれらの新しいMRI撮影法である、dGEMRIC、T2mapping、3D-SPGR MRIを用いて、再生軟骨の多角的組織組成評価を行う方法を確立すること、及び間葉系幹細胞を用いた再生軟骨の成熟過程での組織組成変化をMRIを用いて評価し、より良好な再生軟骨を得るための至適条件を明らかにすることである。
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