本研究は前立腺癌に対するI-125永久挿入治療に、リアルタイム体内線量測定技術を導入することにより精度を向上させること目的としている。しかし、I-125線源からの光子線は低エネルギーであり、測定は容易でない。 前年度までに、ファントム中で線源と検出器が近接した条件では±15%以内の精度で測定可能であることを明らかにした。しかし、これは実臨床に則した条件でなく、本年度はperipheral loading法を想定した実臨床プランでファントム中での検証を行った。その結果、校正定数の距離による変化による影響が大きいことが明らかになり、補正式を考案した。しかし、線源からの光子線のシグナルが低い場合には40%もの誤差が生じることが明らかになろた。 これでは実臨床への応用が困難であると考えられたので、最近開発された超高感度のMOSFET線量計を用いて同様の検討を始めた。来年度はその検討を進めることで、実臨床への応用が可能であると予想している。
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