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2007 年度 実績報告書

マルチアングルマニピュレーターによる革新的内視鏡下消化管吻合術の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 19790937
研究機関金沢大学

研究代表者

稲木 紀幸  金沢大学, 医学系研究科, 協力研究員 (40436837)

キーワード医用工学 / 低侵襲外科学 / 内視鏡外科学 / 自由度 / ロボット手術
研究概要

平成19年度に実施された研究内容は、腹腔鏡下胃切除モデルを作成し,Radius Surgical System(Radius)を用いておこなわれた胃十二指腸吻合の評価である.内視鏡外科手術用トレーニングボックス(Tuebinegn MIS Trainer^<TM>, Richard Wolf GmbH, Knittlingen, Germany)にブタの上腹部臓器(胃十二指腸ならびに小腸一部)を組み込み,腹腔鏡下胃切除モデルを作成した.胃十二指腸の境界を離断し,その後,同部位の吻合を行った.吻合は3-0吸収編糸による連続一層吻合でおこなった.吻合手技はすべて,Radiusの扱いに十分慣れた同一外科医により行われた.デジタルビデオレコーダーにて,20回全ての吻合時間を記録測定した.
1.吻合手技時間は,20回までに緩やかな短縮傾向を示した.手技習得回数(ラーニングカーブ)は,10回前後と判断された.
2.吻合部に,肉眼的に明らかな「綻び」および「組織損傷」があるかを確認した.
明らかな綻びは認められず,組織損傷は合計3か所認められた.組織損傷は,吻合回数にかかわらず不定期に認められた.1.の習得回数と相関はないと考えられた.
3.吻合完成後は,吻合個所の両端を結紮して,加圧バックを使用し,生理食塩水を用いた耐圧試験をおこなった.漏れが認められるまでの最高耐圧を記録した.最高耐圧平均値は320mmHgであった.耐圧は吻合後(術後)急性期における吻合部の強度を再現することが予想され,平均圧は十分であると考えられた.
1〜3の結果を総合的に検討すると,Radiusによる腹腔鏡下での胃十二指腸吻合は容易に導入可能であり,急性期を想定した吻合強度は十分であると判断された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 多自由度鉗子:Radius Surgical Systemの使用経験2007

    • 著者名/発表者名
      稲木紀幸
    • 学会等名
      第20回日本内視鏡外科学会総会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2007-11-20

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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