研究概要 |
本研究では、Veridex が開発した新しい検査システムであるCell search System を用いて、転移性大腸癌に対する化学療法中の患者における末梢循環大腸癌細胞(Circulating tumor cell, 以下CTC)、末梢循環血管内皮細胞(Circulating endothelial cell,以下CEC)を検出し、化学療法効果判定予側および予後予測を解析した。FOLFOX症例またはFOLFIRI 症例43例、FOLFOX 症例またはFOLFIRI 症例にbevacizumab を追加投与した症例:38例を対象とし、CTCおよびCECを測定した。CTC 数のcut-off値を3 とした場合、2週目および8週目のCTC数が3以上の症例は3未満の症例に比べ、有意に無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS) が短くなった。CEC数のcut-off値を中央値とした場合、2 週目のCEC数が中央値以上の症例は中央値未満の症例に比べ、有意にPF およびOSが短くなった。さらにbevacizumab投与によりCEC数の増加が抑制されることから、CEC数はbevacizumab の効果予測因子であることが明らかになった。
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