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2009 年度 実績報告書

肺切除後における肺再生機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19790974
研究機関九州大学

研究代表者

庄司 文裕  九州大学, 大学病院, 助教 (90444851)

キーワード呼吸器外科学 / 肺癌術後 / 肺再生 / 間葉・上皮転換 / BMP7
研究概要

〔背景〕肺気腫、間質性肺炎などの広範囲な障害後の肺再生に骨髄幹細胞による分化や間葉・上皮転換(mesenchymal epithelial transition : MET)などの関与が推察されている。また、動物実験でも肺切除後に代償性肺再生が認められている。多様な器官形成において重要な役割を担っているbone morphogenic protein (BMP)の1つであるBMP7は、METを励起する蛋白質として知られる。我々は、GFP骨髄移植後ラットの肺切除モデルを用いて、肺切除後残存気腫化肺の代償性肺再生において骨髄由来細胞の関与の可能性が低いことを報告してきた。
〔目的〕ラット肺切除モデルを用いて、肺切除後の残存肺におけるMET機序の関与について解析する。
〔方法〕7週齢Wistarラットに全身麻酔下に左肺全摘出術を施行した。術後2日、1週、2ヶ月、6ヶ月後に犠牲死させ、残存右肺を摘出した。摘出した残存肺の肺胞数の変化とMET関連のKey moleculeと考えられるBMP7の発現状態を免疫組織化学染色により経時的に観察した。
〔結果〕前年度より更にモデル数を増やして検討した。結果としては再現性を示すデータが得られた。すなわち、片肺摘出後の残存肺では、(1) 経時的な肺胞数減少とそれに伴う気腫化を認めた。(2) 骨髄由来細胞(GFP陽性細胞)は認められなかった。(3) BMP7陽性肺胞上皮細胞の増加を認めた。
〔考察〕MET機構を介した肺再生が、肺摘除後残存肺の気腫化過程におけるBMP7発現により誘導されている可能性が示唆された。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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