研究課題
本研究ではMRIと超音波を組み合わせる事で新規の画像化技術の開発に取り組んだ。超音波により細胞内に蛍光物質を取り込ませる検証を行い、実験からナノメーターオーダーの物質の取り込みが可能である事、ならびに超音波による細胞内への物質の取り込み(sonoporation)では取り込み物質が可溶性のもの出る必要がある事が明らかとなった。これは今後超音波によるMRIでの造影剤使用において極めて重要な情報である。次にMRIのなかでも特に拡散テンソル画像(DTI)の特性や情報についての検討を行った。DTIの情報と撮影された組織などとの相関関係を詳細に検討した。その結果、DTIは単に脳白質線維の情報を反映しているだけではなく、それを構成している細胞密度や組織構造をも反映している事が明らかとなった。これは脳腫瘍の画像化においてDTIが単に腫瘍辺縁の神経線維の描出のみならず、腫瘍の状態や腫瘍細胞の浸潤度など当初想定されていなかった面においても有用であることが示唆される結果であった。核医学検査との併用によりDTIがより一層の詳細な脳腫瘍の病態解析に極めて有用であると考えられる。
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Neurologia medico-chirurgica (in press)
http://www.manabukinoshita.com