uPARAPの発現を評価するためにqPCRを施行、uPARAPmRNAは正常脳に比べて神経膠腫組織において高発現している事を明らかにした。特に発現は悪性度に比例して発現が高くなる傾向があった。正常組織の中では心臓、腎臓、精巣、前立腺、膵臓において発現が脳より高いことが明らかになった。また、3種類のGhoma cell lineにおいてuPARAPが高発現していることがわかった。タンパクレベルでのuPARAPの発現を評価するためにWestern blottingを施行、uPARAPは正常脳には発現していない一方、ghoma組織、ghoma幹細胞、神経幹細胞、そしてghomacell line細胞に発現していることが明らかになった。uPARAPに対してdesignした2種類のsiRNAは、それぞれ48時間後に2種類のghoma cell lineeにおけるuPARAPの発現を抑制した。in vitroにてmigration及びinvasion assayを施行、wild type ghoma cell lineはsfRNAtreatedgliomacell lineに比べて高い移動能及び浸潤能を示す可能性がある事がわかった。本研究はuPARAPが神経膠腫の浸潤に関与している事を示唆しており、浸潤能抑制による治療標的となる可能性を示唆している。また、腫瘍幹細胞でもその発現が確認されているため、腫瘍幹細胞を標的とした治療に対する可能性も示唆された。
|