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2007 年度 実績報告書

ガンマナイフが三叉神経痛に対して治療効果を発現する機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19791015
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

矢ヶ崎 有希  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90392422)

キーワードガンマナイフ / 三叉神経痛 / 慢性病痛モデルラット
研究概要

本研究は慢性疼痛モデルラットを用いて、ガンマナイフの三叉神経痛に対する治療効果発現の機序を明らかにし、非侵襲的なガンマナイフの難治性疼痛治療の基盤を確立することが目的である。ラットの三叉神経は直径1mm以下と細く、ガンマナイラ照射(照射領域4mm^3)をラット三叉神経で行うのは困難である。一方、坐骨神経はラット坐骨神経が直径2mm程度と比較的大きく、神経因性疼痛モデルも確立している。そこで本研究では、坐骨神経部分結紮モデルを用いて検討した。
まず、モデルラットの機械的痛覚反応をUgo Besile 37400を用いて測定したところ、結紮後3目目から械刺激性アロディニアが誘発され、7週後までは維持されることを確認した。このモデルラットを用いて、結紮1週間後の坐骨神経にガンマナイフ(90Gy)を照射し、機械的痛覚反応を経時的に測定した。坐骨神経へのガンマナイフの照射は、MRI対応ラット専用フレームにてラットを定位置に固定し、MRIとモデルC-APS(Automatic positioning system:自動照射位置設定システム)を用いて照射部位のターゲッティングを行った。照射部位は結紮部より末梢側の坐骨神経に設定した。結紮を行わないコントロール群にガンマナイフを照射しても機械的痛覚反応には変化が認められなかったのに対し、モデルラットでは照射後2週間から非照射群と比較して顕著なアロディニアの軽減が認められた。このことから90Gyのガンマナイフ照射は正常な神経には影響を与えず、損傷神経のみ痛覚反応に影響を与えることが明らかとなった。
今回、坐骨神経部分結紮モデルラットにおいてガンマナイフの効果が得られたことから、今後は免疫染色法・ウエスタンブロット法により、タンパク質レベルでの脊髄、後根神経節及びガンマナイフ照射部位の変化を検討し、治療効果の機序解明を目指す予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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