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2007 年度 実績報告書

細胞ベースの人工関節の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19791037
研究機関九州大学

研究代表者

中山 功一  九州大学, 大学病院, 特任助教 (50420609)

キーワード再生医学 / 移植・再生医療 / 外科 / 細胞・組織 / バイオテクノロジー
研究概要

我々は細胞だけで立体構造体を作成し、損傷した組織に直接移植を可能とするセルデリバリーシステムを開発した。あわせて、任意の形状・曲面をもった生体材料の表面に厚みをもった細胞層をコーティングする技術も開発しており、今回、骨に穏やかに吸収・置換されるトリ燐酸系の素材と組み合わせることにより、すべて自分自身の組織に置き換わる細胞ベースの人工関節の開発を行うことを目的として、本研究をおこなった。初年度は、トリ燐酸カルシウム(α-TCP)を土台とする3Dテンプレートのデザインと試作を主に検討した。3次元スキャナを用いて、家兎大腿骨遠位関節面の形状をスキャンし、3Dデータを得た。このデータをPC上のCADソフトウェア上で解析を行い、いくつかのデザインパターンを作成し、これをネガティブ化した形状のモールドを作成した。家兎から採取した未分化間葉系幹細胞を増殖させ、作成した3Dテンプレートであるα-TCPにコーティングを行い、そのままCO2インキュベーターで、培養を行った。おおよそ1カ月程度で想定した形状の厚みをもった細胞層がコーティングされた細胞+α-TCPの細胞構造体が得られた。しかし、未分化な幹細胞のみから形成されているため、この細胞+α-TCPの細胞構造体は、扱いが難しく、脆弱であるため、細胞層の脱落や、TCPのひび割れなど、動物実験に持ち込むにはいくつかの改善がひつようであると思われた。おそらく、幹細胞が未分化なため、細胞外マトリクスがほとんどないため、細胞層の強度が全くないことと、細胞と培養液の交通性をたかめるために設けたTCP内の微細孔の形状に問題があると予想した。今後はこれらの問題点を踏まえ、ある程度の強度=操作性をそなえた細胞+TCP構造体の作成を行う予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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