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2008 年度 実績報告書

プロテオミクスアプローチによる末梢神経再生に関与する因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19791040
研究機関札幌医科大学

研究代表者

相木 比古乃  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10438004)

キーワードプロテオミクス / 末梢神経 / タンパク質
研究概要

プロテオミクスアプローチにより末梢神経損傷後に神経内に発現するタンパク質を経時的、包括的に探索し、その変化を検討した。
ラットを用いて坐骨神経を切断した切断群と展開のみを行ったシャム群を作成した。切断群は術後5, 10, 35日後に神経を切断近位、遠位を各々断端を含めて1cm摘出し、シャム群は術後5日で1cmの神経を摘出した。摘出した神経を抽出バッファーに溶解し、可溶性画分と不溶性画分の両者を1次元電気泳動した後、タンパク質が泳動した部分のゲルを全て切り出した。トリプシンを用いてゲル内消化を行った後、質量分析器で解析を行いタンパク質を同定した。
1cmの坐骨神経からシャムでは約900種、切断群では1000種のタンパク質が同定された。各々のステージで発現するタンパク質を分子機能や生物学的プロセスに沿って分類したが、著明な差は見られなかった。しかし、末梢神経切断後に時期、および部位特異的に発現が増加するタンパク質を複数同定することができた。そのうち、切断後10日の近位で発現が増加するa-FGFは末梢神経再生を促進する働きがあり、GAP-43は軸策伸張、シナプス形成などに関与している分子であった。また切断後5日の遠位で増加するPN-1, prosaposinはいずれも神経再生を促進する働きを持っていた。このように、ある特異的な発現様式を示すタンパク質には神経再生に関わる分子が含まれていることが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 末梢神経損傷における部位、時期特異的発現タンパク質のプロテオミクス2009

    • 著者名/発表者名
      相木比古乃
    • 雑誌名

      日本手の外科学会雑誌 第26巻

      ページ: S88

  • [雑誌論文] 末梢神経損傷における発現タンパク質のプロテオミクス2008

    • 著者名/発表者名
      相木比古乃
    • 雑誌名

      日本整形外科雑誌 第82巻

      ページ: S1075

  • [学会発表] 末梢神経損傷における部位、時期特異的発現タンパク質のプロテオミクス2009

    • 著者名/発表者名
      相木比古乃
    • 学会等名
      日本手の外科学会
    • 発表場所
      東京都
    • 年月日
      2009-04-16
  • [学会発表] 末梢神経損傷における発現タンパク質のプロテオミクス2008

    • 著者名/発表者名
      相木比古乃
    • 学会等名
      日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2008-10-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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