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2008 年度 実績報告書

細胞融合因子DC-STAMPのリガンドの同定と細胞融合機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19791044
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

宮本 健史  慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (70383768)

キーワード破骨細胞 / 細胞融合 / DC-STAMP
研究概要

破骨細胞は、細胞融合によって大型の多核細胞を形成する。しかし細胞融合を制御する分子機構やなぜ多核化するのか、ということについては長らく不明であった。私は7回膜貫通型受容体蛋白であるDC-STAMPが、破骨細胞の細胞融合に必須であることをDC-STAMP欠損マウスを用いて証明した(J Exp Med. 2005)。しかし、DC-STAMP4)リガンドやDC-STAMPを介した細胞融合機構は未だ不明のままである。そこで、本研究ではDC-STAMPのリガンドの同定、およびDC-STAMPを介した細胞融合機構を解明することを目的とた。DC-STAMPを全身性に恒常的に発現するDC-STAMPトランスシェニックマウス(DC-STAMP Tg)を作製し、DC-STAMP欠損マウスと交配したところ、DC-STAMP欠損マウスにおける破骨細胞の細胞融合不全を完全に回復した。DC-STAMP Tgマウスでは破骨細胞は細胞融合が亢進していたが、異所性の細胞融合はなく、DC-STAMPは細胞種特異的に細胞融合を制御することが明らかとなった(Biochem Biophys Res Commun 2008)。また、DC-STAMPのリガンドの候補として複数の7回膜貫通型蛋白に結合するリガンドであるMCP-1について解析を行った。MCP-1は同じMCPファミリーの中で最も強く破骨細胞に発現していた。MCP-1欠損マウス由来の破骨細胞は細胞融合が有意に抑制されていたが。破骨細胞の分化培養系にMCP-1を添加すると多核の破骨細胞の形成が回復したことから、MCP-1のDC-STAMPのリガンドとしての機能は見出せなかったものの、破骨細胞分化を誘導する機能を見出すことが出来た(Biochem Biophys Res Commun in press)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cell fusion in osteoclasts plays a critical role in controlling bone mass and osteoblastic activity2008

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki R, Miyamoto T., et.al.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun 377

      ページ: 899-904

    • 査読あり
  • [雑誌論文] FoxO3a regulates hematopoietic homeostasis through a negative feedback pathway in conditions of stress or aging2008

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto K, Miyamoto T., et.al.
    • 雑誌名

      Blood 112

      ページ: 4485-4493

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The role of DC-STAMP in maintenance of immune tolerance through reaulation of dendritic cell function2008

    • 著者名/発表者名
      Sawatani Y, Miyamoto T, et.al.
    • 雑誌名

      Int Immunol 20

      ページ: 1259-1268

    • 査読あり
  • [学会発表] DC-STAMPは破骨細胞及び異物巨細胞の細胞融合に必須である2008

    • 著者名/発表者名
      宮本健史、須田年生、戸山芳昭
    • 学会等名
      第81回日本整形外科学会総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2008-05-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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