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2009 年度 実績報告書

椎間板変性に対する脊索性髄核の役割

研究課題

研究課題/領域番号 19791045
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

辻 崇  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (60296639)

キーワード椎間板 / 変性 / 髄核 / 線維輪 / 終板
研究概要

家兎椎間板組織には脊索細胞が残存するものの、その数は経年的に著明に減少し、脊索性髄核から線維軟骨性髄核への移行が考えられた。。索性髄核から線維軟骨性髄核の移行期には、ADAMTS4の発現上昇が生じる以前にTGF-β1の低下に伴うTIMP-3の減少が生じ、ADAMTS4/TIMP-3比の不均衡が生じる可能性がある。したがって脊索性髄核はTGF-β1とTIMP-3を発現することにより椎間板の恒常性維持に寄与している可能性が示唆された。
これらの所見をもとに人椎間板組織の変性所見の画想的検討を検討を開始した。手術症例の長期的な問題点として術後の椎間板変性が挙げられるがそのメカニズムは不明な点が多い。本年度はまず画像的な椎間板変性の特徴を検出することを目的に、手術症例の長期経過における椎間板変性の特徴を検討した。腰椎変性すべり症61例を対象とし術前および術後5年時の単純X線を用いて、上位隣接椎間(L3/4)の変性を評価した。術前単純X線でL3/4高位で、L1/2またはL2/3と比較し椎間板高が20%以上減少した例、前後屈ですべりを認めた例、正面像で5°以上の楔状変形を認めた例は、術前から椎間板変性が存在すると判断し、対象から除外した。椎間板変性は、1)術前比20%以上の椎間板高減少、2)正面像で3°以上の椎間楔状化進行、3)3mm以上のすべり発生、で定義し評価した。変性発生例の平均年齢は54歳で、未発生例の55歳と比較して有意差を認めなかったが、女性(42例中10例;23.8%)は男性(19例中2例;10.5%)と比較してASDの発生率が高い傾向を認めた。ALIFおよびPLIF群でASDの発生率に有意差はなかったが、ALIF群では椎間楔状化が多く、PLIF群では椎間板高減少が多かった。ALIF群の椎間楔状化は手術侵入側と反対側の右側へL4椎体が傾斜し、L3/4椎間が代償するように楔状化していた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Risk Factors for development of subluxations subluxations following at lantoaxial arthrodesis for AAS in Rheumatoid arthritis.2010

    • 著者名/発表者名
      Ishii K, Matsumoto M, Takahashi Y, Okada E, Watanabe K, Tsuji T, Takaishi H, Nakamura M, Toyama Y, Chiba K.
    • 雑誌名

      Spine Jan 12

      ページ: E-publication

    • 査読あり
  • [学会発表] 隣接椎間病変の発生頻度はALIFとPLIFで異なるのか2009

    • 著者名/発表者名
      辻崇渡辺航太^*, 石井賢, 高石官成, 中村雅也, 松本守雄, 戸山芳昭, 千葉一裕
    • 学会等名
      日本脊椎脊髄病学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2009-04-25

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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