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2008 年度 実績報告書

痛覚情報伝達における抑制シナプスと脱抑制の関与:遺伝子改変マウスを用いた総合解析

研究課題

研究課題/領域番号 19791058
研究機関群馬大学

研究代表者

麻生 知寿  群馬大学, 医学部, 助教 (40436308)

キーワード脊髄反射 / ホルマリンテスト / GABA / 侵害受容 / 抑制シナプス / GABA合成酵素 / 脱抑制 / 炎症性疼痛
研究概要

本研究の目的は、GABAの合成が抑制されたマウス(以下GAD65-/-mouse)において、各種鎮痛薬の作用を行動・電気生理学的手法を用いて調べ、痛覚情報伝達におけるGABAの役割(脱抑制)と、麻酔・鎮痛薬のシナプス修飾作用における前終末からのGABA releaseの関与について明らかにすることである。
(方法)急性侵害刺激(熱刺激)に対する疼痛行動反応の違いをWTと比較した。逃避の潜伏時間 : 52度のhotplateの上で後肢をなめるまでの時間や、hot water immersion testにより、尾の逃避反応時間を計測した。さらに、この反応に差があれば、炎症性疼痛(ホルマリン)や神経因性疼痛への反応の違いも測定する。ホルマリンテストでは、後肢の足背にホルマリン(5% formalin,20-50uL)を注射して(針は27-30G)、その後1時間にわたって、5分間隔で(1分後、5分後、10分、60分まで)、振り回し行動(flinching)、舐める行動(licking)、足上げ行動の回数などが観察された時間をカウントし、WTとGAD65で比較した。
(結果)Hot-plate上での逃避反応時間は、GAD65-/-mouseでWTより有意に短縮しており、侵害受容反応において野生型と差が見られた(p<0.01)。しかし、water immersion testでは、この有意差はなかった。
(考察)脊髄反射を介する逃避反応には差は無いが、上位中枢を介する逃避反応に差があったことから、GABA合成酵素の抑制による、抑制シナプスのGABA release probabilityの違いが、侵害受容反応に重要であることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Oxygen inhalation using an oxygen concentrator in a low-pressure environment outside of a hospital2008

    • 著者名/発表者名
      Sakaue H, Suto T, Kimura M, Narahara S, Sato T, Tobe M, Aso C, Kakinuma T, Hardy-Yamada M, Saito S
    • 雑誌名

      Am J Emerg Med 26(9)

      ページ: 981-984

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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