神経障害性疼痛に有効とされている鎮痛補助薬(三環系抗うつ薬、抗けいれん薬、NMDA受容体拮抗薬)が、マクロファージの貪食と活性酸素生成に与える影響を調べた。マウスマクロファージ細胞において、アミトリプチリン、イミプラミンは、活性酸素生成を著明に抑制し、高濃度では貪食も抑制した。ガバペンチンは、貪食能は抑制しないが、活性酸素生成を抑制した。MK-801は、貪食抑制はわずかであるが、高濃度で活性酸素生成を著明に抑制した。 ミクログリアはマクロファージ由来細胞と考えられており、鎮痛補助薬の作用機序として障害をうけた神経細胞周囲でのミクログリアによる貪食と活性酸素産生を抑制し、その結果神経障害性疼痛を軽減させている可能性が考えられた。
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