少量モルヒネとバクロフェンの同時髄腔内投与が単独投与と比べ優れた鎮痛効果を持ち、かつ耐性を形成しにくい可能性について検討した。電気生理アッセイでは、少量モルヒネ+少量バクロフェン併用投与は脱感作を起こさず単独投与と同等の活性を示すことが分かった。In vivo assayではバクロフェンの持続髄腔内投与を行ったラットで耐性形成が見られ、脊髄組織では、脱感作を促すと考えられているGRK4,5が免疫組織学的に増加していることが判明した。今後はモルヒネ単独、少量モルヒネ+バクロフェン投与ラットの行動薬理学的解析、ならびに脊髄組織GRKの免疫学的解析を行い比較検討していきたい。
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