研究概要 |
本研究は、浸潤性膀胱癌に対する化学放射線療法の治療成績を向上させるべく、 1,浸潤悔膀胱癌に対する化学放射線療法治療効果予測modelを作成し、適切な治療対照群を選別すること。 2,化学放射線療法耐性を規定しうる蛋白を選別し、同蛋白発現をmodificationすることで治療耐性を克服すること。を目指すものである。 化学放射線療法が施行された浸潤性膀胱癌症例の診断時生検標本を使用し、化学放射線療法の治療効果と関連しうる組織中のanti-apoptoticシグナル蛋白群の発現を免疫組織学的に検討した。その結果、survivin、ErbB2、NFκBの発現の程度が、化学放射線療法の治療効果と強く関連を示すことが判明した。これらanti-apoptoticシグナル蛋白群の発現の程度を定量的に評価することで、浸潤性膀胱癌に対する化学放射線療法治療効果を有意に予測するartificial neural network及びlogistic regression analysis modelを作成することが可能であった。さらに、この予想modelに臨床的parameterを加えることでその精度はさらに上昇することが判明した。 現在、低分化膀胱癌細胞株(T24 cell、及び5637 cell)を使用した、化学放射線療法mode1の作成、およびこのModelにおけるsurvivin、ErbB2、NFκBの化学放射線療法耐性への寄与を検討中である。
|