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2007 年度 実績報告書

減数分裂の細胞周期制御

研究課題

研究課題/領域番号 19791119
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

渡並 優子  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (70405174)

キーワード遺伝学 / 遺伝子 / 癌
研究概要

減数分裂での細胞周期制御で重要な問題の一つはDNA複製と遺伝子組み換え開始がどのように制御されているかほとんど未解明なことである。申請者は減数分裂のDNA合成と二重鎖切断の両方に必要な因子をスクリーニングした結果,リボヌクレオチドリダクターゼ(RNR)を同定した。しかし,RNRを阻害した状態でも,DNA複製チェックポイントタンパク質機能を失うと,二重鎖切断が起こることが明らかになった。また,この時の二重鎖切断は正常な場合と同じ位置に生じ,組み換え開始に必要な因子を必要とした。すなわち,RNRが阻害され,DNA複製が阻害されると,チェックポイント因子が活性化し,二重鎖切断の開始を抑制するという新しいチェックポイント経路が減数分裂に存在することが明らかにした。さらに,DNA複製を阻害した時に,二重鎖切断箇所においてDNA合成が局所的におきているかどうか調べるために,新たに合成されたDNAをブロモデオキシウリジンにより検出する系を減数分裂においても確立した.
また,減数分裂特異的転写因子であるMei4は第一減数分裂の開始に必須であるが,この機構に関しては全く未解明であった。Mei4の変異株ではCdc2の15番目のチロシン残基がリン酸化されていることをつきとめ,この部位を強制的に脱リン酸化すると遅延なく第一減数分裂に進行する。また,野生株ではcdc25^+ mRNA及びタンパク質が第一減数分裂時に上昇するがMei4の変異株ではこの上昇は見られない。また,cdc25^+遺伝子の近傍にMei4が結合する認識配列が存在し,in vivoとin vitroでこの配列に結合する。以上のことから,Mei4はcdc25^+遺伝子を転写制御することで第一減数分裂を開始させていると結論した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cdc2p controls the forkhead transcription factor Fkh2p by phosphorylation during sexual differentiation in fission yeast2008

    • 著者名/発表者名
      Shimada M, Yamada-Namikawa C, Murakami-Tonami Y, Yoshida T, Nakanishi M, Urano T, Murakami H.
    • 雑誌名

      EMBO J 27

      ページ: 132-412

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mei4p coordinates the onset of meiosis I by regulating cdc25+ in fission yeast2007

    • 著者名/発表者名
      Murakami-Tonami Y, Yamada-N amikawa C, Tochigi A, Hasegawa N, Kojima H, Kunimatsu M, Nakanishi M, Murakami H
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci U S A 104

      ページ: 14688-14693

    • 査読あり
  • [学会発表] FISSION YEAST Mei4p COORDINATES THE ONSET OF MEI OSIS I BY REGULATING cdc25^+ AND weel^+2007

    • 著者名/発表者名
      Murakami-Tonami Y
    • 学会等名
      International Fission Yeast Meeting
    • 発表場所
      Copenhagen,Denmark
    • 年月日
      2007-06-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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