研究概要 |
造精障害モデルとして妊娠ラットにフルタミドを投与しての片側停留精巣ラットおよび手術により片側精巣を挙上したラットを作成した。それぞれの精巣および精巣上体精子からのmRNA抽出。ラットでのプライマーであるclusterin,protamine2,WNT5Aの3種のmRNA測定を行った。 停留精巣モデル患側精巣からは造精機能が均一に傷害されJohnsen'score7であったため精子採取できず。健側での精子採取を行った。精巣挙上モデル患側精巣からは造精機能が不均一に傷害されJohnsen'scoreは平均7であったため精子採取できず。健側での精子採取を行った。精子からのmRNA抽出を現在取り組んでいる。また精巣組織でのmRNAの発現変化も同時に検討を行った。 Clusterinの発現については特に患側,健側と変化は認めなかった。protamine2,WNT5Aについては停留精巣において発現の低下を認めた。 更なる造精機能障害モデルとして現在精索静脈瘤モデルラットを作成中である。このモデルからも精子および精巣のmRNAを抽出していく予定である。今後,精子からmRNAを抽出することへの取り組み,工夫を行っていく。また造精機能障害モデルは障害が強くなりすぎると精子が採取できなくなる。障害の程度も精巣障害モデルの期間で検討を行っていく。また,germ cellのみではなく間質細胞であるsertoli cellあるいはleydig cellの分離を行い遺伝子発現の変化を検索する必要を検討している。
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