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2008 年度 実績報告書

前立腺癌における機能性RNAの標的遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19791126
研究機関帝京大学

研究代表者

小島 聡子  帝京大学, 医学部, 准教授 (10345019)

キーワード前立腺癌 / アポトーシス / microRNA / ホルモン抵抗性
研究概要

マイクロRNA(micro RNA)であるmiR-15a/16-1は13q14遺伝子上でclusterをなしており、白血病患者においてこのゲノム領域の欠失が報告され、さらにmiR-15a/16-1は, 抗アポトーシス遺伝子ある8CL2を標的としている事が判明した。近年、前立腺癌においてもBCL2を介した細胞増殖の制御を行っていると報告がなされ、miR-15a/16-1を用いた治療の可能性が示唆されている。今回我々は、miR-15aおよびmiR-6-1の前立腺における細胞死に対する機能を知るために、前立腺生検の標本および前立腺癌細胞株におけるmiR-15aおよびmiR-16-1の発現が低下していることを確認し、miR-15aおよびmiR-16-1をそれらの細胞株に核酸導入し、細胞の増殖能、細胞死の増加の有無を調べ以下の結果を得た。
1. LNCaP、C4-2においてはmiR-15a/16-1を核酸導入することにより細胞増殖の抑制、細胞死の増加を認めたが、PC3細胞、DU145細胞においては認めなかった。
2. miR-15a/16-1の導入によりすべての細胞株において、細胞周期の停止(G1 arrest)を認め、細胞増殖に影響を与えることが示唆された。
3. IniR-15a/16-1の導入によりBCL2をはじめとした、さまざまな遺伝子の発現が抑制された。miR-15a/16-1単独では抗腫瘍効果が低いものの、miR-15a/16-1が前立腺癌の治療として有効である可能性が示唆された。しかし、一部のホルモン非依存癌では無効であり、今後、ホルモン非依存性の前立腺癌の抗腫瘍効果を示すmiRNAを同定することが重要と考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Implications of IGF-I for prostate cancer therapies2009

    • 著者名/発表者名
      Satoko Kojima
    • 雑誌名

      International Journal of Urology 16

      ページ: 161-167

    • 査読あり
  • [学会発表] miR-15a functions as a tumor suppressor for prostate cancer by targeting multiple oncogenes2009

    • 著者名/発表者名
      小島聡子
    • 学会等名
      ヨーロッパ泌尿器科学会(EUA)
    • 発表場所
      ストックホルム
    • 年月日
      2009-03-21
  • [学会発表] 前立腺癌におけるmiR-15aの発現と機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      小島聡子
    • 学会等名
      泌尿器分子細胞研究会
    • 発表場所
      鹿児島
    • 年月日
      2009-02-14
  • [学会発表] miR-15a/16-1 duster controls prostate cancer proliferation by targeting Bc12 activities2008

    • 著者名/発表者名
      小島聡子
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-10-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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