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2007 年度 実績報告書

精嚢分泌タンパク質による膜ラフトを介した精子機能制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19791128
研究機関桐蔭横浜大学

研究代表者

吉田 薫  桐蔭横浜大学, 先端医用工学センター, 助教 (70398973)

キーワード精子 / 受精能 / 膜ラフト / 糖脂質 / 膜タンパク質
研究概要

ヒト精子におけるSgによる膜ラフト構造への影響を明らかにするために、当初、精子の洗浄法としてPercoll密度勾配遠心法を予定していたが、Sgの精子運動超活性化への影響を検討するにあたり洗浄方の影響が懸念されたためまず、Percoli法とswim-up法の比較を行った。その結果、Percoll洗浄とswim-up処理が精子の運動に及ぼす影響について明らかな差があり、swim-up処理は精子の運動性を超活性化状態により近づけていることが示された。さらに、Sgは高濃度でいずれの処理の場合も精子運動を完全に抑制するが、低濃度ではswim-up処理における直進性、平均運動半径の抑制を解除、すなわち超活性化状態に至る経路をより強く抑制していることが示された。従って、in vivoに於ける精子運動超活性化についてもPSAにより低分子化し、低濃度となったSgがその調節の重要な役割を担っていると考えられ、Sgは精子運動の生理的な超活性化抑制因子でもあることが示唆された。また、膜ラフトへの影響に関してはマウスでの相同タンパク質SVS2とガングリオシドGMIの結合が明らかになったのでヒト精子についても同様な方法で精子全膜脂質の抽出が可能であるかどうか検討を行い、同様に抽出されることを確認した。Sg結合タンパク質については免疫沈降法での検討を行い、一般的な膜タンパク質可溶化バッファーであるRIPAbufferにて抽出した膜タンパク質中にSg特異的に結合するタンパク質をいくつか見いだすことができた。これらの結果より、今後はSgの精子膜上での受容機構の候補として、糖脂質とタンパク質の両方を検討する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Physiological roles of semenogelin I and zinc in sperm motility and semen coagulation on ejaculation in humans.2008

    • 著者名/発表者名
      Yoshida K, Kawano N, Yoshiike M, Yoshida M, Iwamoto T, Morisawa M
    • 雑誌名

      Mol Hum Reprod 14(3)

      ページ: 151-156

    • 査読あり
  • [学会発表] マウス受精能破壊因子SVS2の受容体はガングリオシドGM1である2007

    • 著者名/発表者名
      河野菜摘子、吉田 薫、吉田 学
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20071200
  • [学会発表] ヒト精漿タンパク質Semenogelinが精子運動に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      吉田薫、吉池美紀、野澤資亜利、岩本晃明
    • 学会等名
      日本動物学会第78回大会
    • 発表場所
      弘前
    • 年月日
      20070900
  • [学会発表] ヒト精嚢分泌タンパク質Semenogelinがswim-up後の精子運動に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      吉田薫、吉池美紀、野澤資亜利、岩本晃明
    • 学会等名
      日本アンドロロジー学会第26回学術大会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      20070700

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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