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2008 年度 実績報告書

腫瘍特異的増殖性アデノウイルスを用いた子宮癌細胞の可視化とスクリーニング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19791141
研究機関国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター)

研究代表者

毎田 佳子  国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター), がん性幹細胞研究プロジェクト, 研究員 (20397219)

キーワード癌 / ウイルス / 遺伝子 / 細胞・組織 / 臨床 / スクリーニング
研究概要

がん特異的なテロメレース活性化はhTERTの発現の有無により規定されている。我々はhTERT promoter制御下に自己複製するアデノウイルスベクター(Tumor specific replicative adenovirus ; TRAD)を作製した。本研究ではTRADの癌特異的増殖をスクリーニングに応用し、微量検体からの効率的かつ客観的な癌スクリーニング法の開発を目的とした。
まず、TRADにGFP遺伝子を組み込み(TRAD-GFP)、TRAD感染細胞をGFPの発光によって検出するシステムを構築し、癌細胞株および子宮頚部および体部の擦過細胞検体を用いてTRAD-GFPの効率の良い感染および癌特異的なGFPの発光を確認した。
次いで子宮頚癌細胞株C-33Aを用いてTRAD-GFPと他の遺伝子異常とを組み合わせたスクリーニングに関する検討を行い、TRAD-GFP感染後にGFP陽性細胞をsortingにより選択的に回収・解析することにより、p53 mutationの検出感度が上昇することを確認した。
hMLH1プロモーターのメチル化は子宮体癌に高頻度に認められる異常であり、子宮内膜発癌の比較的早期に生じる変異と考えられている。子宮体部擦過細胞検体にTRAD-GFPを感染させた後GFP細胞をsortingにより回収して遺伝子解析を行ったところ、細胞診懸濁液からは検出できなかったhMLH1プロモーターメチル化が検出可能となった。
本研究によりTRAD-GFPを用いて検体中に含まれる微量な癌細胞を効率良く検出できるシステムが構築できた。さらに、sortingによりGFP陽性細胞を回収することで癌細胞のenrichmentが可能となり、遺伝子異常の検出感度が従来の方法に比べて格段に上昇した。本方法は細胞診材料からの遺伝子スクリーニングの実用に道を開く画期的なtechnologyである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Diagnostic potential and limitation of imaging cancer cell in cytological sample using telomerase-specific replicative adenovirus2009

    • 著者名/発表者名
      Maida Y, et al.
    • 雑誌名

      Int. J. Oncol 34

      ページ: 1549-1556

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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